「毛を謹みて貌を失う」の意味(語源由来・出典)

毛を謹みて貌を失う
けをつつしみてかたちをうしなう
【意味】
瑣末なことにこだわり根本を忘れること。


たとえば、ケーキのデコレーションにばっかり夢中になって、ケーキ自体の味を忘れるみたいな感じか。大事なのは、全体をしっかり見ることやな。
【語源・由来】
一本一本の毛を丁寧に描きすぎて容貌が似ていない絵になることから。
【出典】
「淮南子」
「毛を謹みて貌を失う」の解説
「毛を謹みて貌を失う」っていう言葉は、小さな部分にばかりこだわりすぎて、全体の大事なところを見失ってしまうことを指しているんだよ。
例えばね、絵を描く人が、髪の毛をとても細かく、一本一本きちんと描きたくて、そのことだけに集中しすぎた結果、顔全体や絵全体が本物や意図したものと似ていなくなってしまうことがあるでしょ。それがこの言葉の由来なんだ。
言い換えると、細かいことに気を取られすぎて、本当に大切なことや目的を忘れてしまうこと。たとえば、テスト勉強で、一つの小さな部分だけに時間を使いすぎて、他の大事な部分を勉強しきれなかったり、仕事で一つのタスクにばかり時間をかけて、他の大切な仕事が滞ってしまうような状況をこの言葉で示すことができるんだよ。
つまり、細かいところも大事だけど、全体のバランスや大切なことを見失わないように注意しなきゃいけないっていう教えが込められているんだね。
「毛を謹みて貌を失う」の使い方




「毛を謹みて貌を失う」の例文
- 毛を謹みて貌を失い、釈根灌枝となることを避ける。
- 角を矯めて牛を殺すような、毛を謹みて貌を失うような、瑣末なことにとらわれ大局を見誤る愚か者になってはいけない。
- 前髪が決まらずなおしていたらデートの待ち合わせに遅刻して振られ、毛を謹みて貌を失うとなった。
- 毛を謹みて貌を失っているようだが、学生の本分は学業なんだよ。勉強ができる環境にあれば、他の細かいことはどうでもいいじゃないか。
- 細かいことにこだわり、毛を謹みて貌を失い本末転倒になるのは困る。























