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「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」の意味(類義語)
【ことわざ】
大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず
【読み方】
たいかのまさにたおれんとするはいちぼくのささうるところにあらず
【意味】
大きな家が倒れそうな時、一本のつっかえ棒では支えきれないように、国家が滅びそうな時に一人の力ではどうにもできない。
つまり、みんなが危機に瀕しているときには、一人の力だけでは限界やってこと。困難な状況になったら、みんなで協力して支え合うことが大切なんやな。
【類義語】
・一木大廈の崩るるを支うる能わず
・大樹の将に倒れんとするは一縄の繋ぐ所に非ず
「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」の解説
「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」ということわざは、「文中子‐事君」に由来し、大きな建物(大廈)が倒れそうになっている状況では、一本の木では支えきれないという意味を持つたとえ話なんだ。
この表現は、一つの大きな問題や困難が差し迫っている時、個々人の力だけでは解決するのが難しいということを示しているんだ。ここでの「大廈」は、ある組織、国家、プロジェクト、または大きな事業など、大規模なものを指していて、「一木の支うる所に非ず」とは、そのような大規模な事物が危機に瀕している時には、一人の力や一つの小さな支援では十分ではないということを意味しているんだ。
このことわざは、特に困難な状況や複雑な問題に直面したとき、集団的な努力や協力が必要であることを強調しているんだよ。個人の力は限られており、時には多くの人々や資源が協力して問題に対処しなければならない状況があるという現実を教えてくれるんだね。大きな危機や困難に直面した時には、共同での対応が不可欠であるという教訓を伝えているんだ。
「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」の使い方
「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」の例文
- 王様が本当に神様の子孫なら一人の力で何とでもできるだろう。しかし、ただの人間なので、大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ずというように、彼一人ではこの国を救えない。
- 今こそ国民が一つになる時だ。大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ずという。
- 投票に行ってもこの国は変わらないしとあきらめていたが、さすがに国家存亡の危機にあって、大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ずというので力を合わせて何とかしたいと思う。
- 大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ずというから、国民に広く知らせ協力を仰ぎたい。
- 感染症蔓延下で暴動が起きない大人しく従順な国民ばかりなので、大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ずだからと協力を仰げば、必ず協力してくれるはずだ。
「大廈の将に倒れんとするは一木の支うる所に非ず」の文学作品などの用例
大廈のまさに覆らんとするや、もとより一柱一木のよく支うるところにあらざるなり。老大国の前途、絶望の観なきあたわず。(井上円了の西航日録より)