「鼠に投げんと欲して器を忌む」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
鼠に投げんと欲して器を忌む
【読み方】
ねずみになげんとほっしてうつわをいむ
【意味】
そばにいる悪い部下を排除しようと思っても、主君への害を心配してできないこと。
「鼠に投げんと欲して器を忌む」という言葉は、悪臣や問題を抱える人物を排除しようとするが、それによって主君や上司など重要な人物に害が及ぶことを恐れて躊躇する状況を表しているんだよ。
ああ、そういうことか。小さな悪を取り除こうとして、それが結局は大事な人やものに害を及ぼすことを恐れてるんやな。悪臣を排除したいけど、それが主君に害を及ぼすかもしれへんから、できないってことやね。
これは、複雑な状況での難しい決断や、行動の結果を慎重に考えることの大切さを示してる言葉やわ。重要なものを守るために、どこまでリスクを取るかを考える必要があるってことやね。
【出典】
「漢書」
【語源由来】
鼠を退治するのに物を投げつけようとしても、そばにある器まで壊すおそれがありできない。
【類義語】
・鼠は社に憑りて貴し
・社鼠の患い鼠
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「鼠に投げんと欲して器を忌む」の解説
カンタン!解説
「鼠に投げんと欲して器を忌む」というのはね、ネズミを退治しようとして、大切な器(うつわ)を壊すのを恐れるっていう意味なんだよ。つまり、悪い人を排除しようと思っても、それが大切な人や物に害を及ぼすかもしれないから、なかなか行動に移せないってことなんだ。
たとえば、学校でいじめをしている子がいて、その子を止めようと思っても、その子がクラスのリーダーで、クラスの雰囲気が悪くなるかもしれないから、先生や他の子たちが何もできないでいるのも「鼠に投げんと欲して器を忌む」ってことになるね。
このことわざは、悪いことをしている人を正そうとする時には、周りの状況をよく考えて、慎重に行動することが大切だって教えてくれるんだよ。でも、間違ったことを正すことも重要だから、どうすればいいか考えることが必要なんだね。
「鼠に投げんと欲して器を忌む」の使い方
理事長先生のそばにいる秘書のせいで、学校経営がおかしくなっているよ。
何とかしてあの秘書を排除したいわね。
でも、鼠に投げんと欲して器を忌むように理事長先生に害が及んだら嫌だから何もできないんだ。
理事長先生は生徒思いの良い人だからね。
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「鼠に投げんと欲して器を忌む」の例文
- 首相の側近を辞めさせたいが、鼠に投げんと欲して器を忌むようにできずにいる。
- 鼠に投げんと欲して器を忌むというし、社員連中は、煙たい存在の僕を排除できないだろう。
- 上司が重用している彼を遠ざけたいが、鼠に投げんと欲して器を忌むように実行に移せない。
- 社長にごますりばかりしている側近を何とかしたいが、鼠に投げんと欲して器を忌むみたいに手を下せない。
- 彼にとって悪い存在は排除すればいいというような簡単な話ではない。鼠に投げんと欲して器を忌むようになかなかできない。