「腹を剖きて珠を蔵む」の意味(出典・語源由来)
【ことわざ】
腹を剖きて珠を蔵む
【読み方】
はらをさきてたまをおさむ
【意味】
命よりも財貨を大切にすること。利益や欲望のために無茶をして、身を滅ぼすこと。
物質的な価値や欲望を追い求めるあまりに、本当に大切なものを見失うってことやね。これは、財物や利益を追い求めることの危険性を教えてくれる言葉やな。本当に大切なものは何か、それを見失わないようにしないといけないね。
【出典】
「貞観政要」
【語源由来】
腹を切り開いてその中に宝玉をしまい込む意から。官吏が財貨をむさぼることで身を滅ぼすことを戒めた中国唐の太宗のことば。
「腹を剖きて珠を蔵む」の解説
「腹を剖きて珠を蔵む」という言葉は、「唐書」太宗本紀に由来していて、命よりも財物を重視する態度や、自己の利益や欲望のためには自分の命さえも粗末に扱うという考えを批判するために使われるんだよ。
この言葉は、文字通りには「自分の腹を剖いて中に珠を隠す」という意味で、非常に極端な例えを使って、財物や利益を命よりも大切にすることの愚かさを示しているんだね。実際にはそんなことはあり得ないが、このたとえは、人が物質的な欲望や利益の追求に生命の価値を置き換えるときの本末転倒な状況を表しているんだ。
たとえば、過度に金銭や物質的な成功を追い求めることで、健康や家族、友情など、もっと大切なものを犠牲にしてしまうような状況を「腹を剖きて珠を蔵む」と表現することがあるよ。
このことわざは、人間の価値観や優先順位に関する重要なメッセージを伝えていて、本来大切にすべきものを見失ってはならないという警告を含んでいるんだね。
「腹を剖きて珠を蔵む」の使い方
「腹を剖きて珠を蔵む」の例文
- 会社の経費で飲食をしていた社員が懲戒免職になったが、腹を剖きて珠を蔵むとはもったいない。そんなことしなくてもいい給料をもらっていただろうに、欲をかきすぎると良くないね。
- 金に目がくらんで賄賂を受け取り、腹を剖きて珠を蔵むように贈収賄罪で逮捕された。
- 腹を剖きて珠を蔵んでは本末転倒。命がけでお金を手に入れても、死んだら元も子もない。
- 守銭奴の健太くんは、お金のために危ない橋を渡り腹を剖きて珠を蔵むような人生を送った。
- お金は裏切らないが、腹を剖きて珠を蔵むことがあるから気をつけた方が良い。