「赤貧洗うが如し」の意味(出典・語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
赤貧洗うが如し
【読み方】
せきひんあらうがごとし
【意味】
とてもまずしいこと。
極端な貧困を示す言葉やな。間違って「清貧洗うが如し」と言うことがあるけど、正しくは「赤貧洗うが如し」やってことや。
【出典】
「先哲叢談」の「初め居を芝街に卜す。時に赤貧洗うが如く、舌耕殆ど衣食を給せず」に基づく。
【語源・由来】
「赤」は、何も持たないの意味。洗い流したように何も持っていないということから。
【類義語】
・貧、骨に至る
【英語訳】
as poor as a church-mouse.
「赤貧洗うが如し」の解説
「赤貧洗うが如し」という表現は、非常に貧しく、まるで何もないように洗い流された状態を表す言葉だよ。このことわざは、極端な貧困の状態を表現しており、文字通りには何もないほどに貧しい様子を描いているんだ。
「赤貧」とは、極度の貧困状態を意味していて、「洗うが如し」という部分は、まるで何かが完全に洗い流されたかのように、何も残っていない状態を表しているんだね。つまり、この表現は、極端な貧しさのために何も持っていない、全くの無に等しい状態を強調しているんだ。
たとえば、生活に必要な基本的な物資も持たず、極限まで物資が不足している状況などが「赤貧洗うが如し」に該当するんだよ。
このことわざは、「清貧洗うが如し」という表現とは異なるもので、貧しさの程度や性質が異なることに注意が必要だね。それは、極端な貧困や物質的な不足を生々しく描写する言葉なんだ。
「赤貧洗うが如し」の使い方
「赤貧洗うが如し」の例文
- 故郷を逃げるようにして都会に出た二人は、赤貧洗うが如し十数年を、励まし合って生きてきたが、やっと自分たちの店を持った。
- あの有名な作家は、若手の訪問客には親切だというが、若いころは赤貧洗うが如し暮らしをしてきたからだろう。
- 彼の家は、外からみると赤貧洗うが如し家の様子で、軒は落ち屋根は傾いている。
- 彼の家は赤貧洗うが如し、超のつく貧乏だったのだが、見た目や物腰からは全く貧乏を感じさせない彼を、ほとんどの人間はどこかの御曹司だと思い込んでいる。
- 彼は赤貧洗うが如し生活の中にあって、常にクラスのトップの成績をとり続ける程優秀であった。
- 彼は芸の道を究め、人間国宝になることが夢なので、今の赤貧洗うが如し生活を喜んで受け入れている。
「赤貧洗うが如し」の文学作品などの用例
あなたはびんぼうの本当の味を知らないから、そんな夢を見ているのですよ。赤貧洗うが如しというその赤貧の本当のびんぼう加減を知っていますか? 米もなし、おさいもなし、味噌もなし、炭もなし、むろん一枚の紙幣もなし、竹の子に出す一枚の着物もなし、電燈料が払へないから夜は真暗で寝るし、夏になっても蚊帳がなし、病気になっても薬が買へないと、ない物づくしの生活を赤貧というのです。(片山広子の赤とピンクの世界より)