「武士は食わねど高楊枝」の意味(語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
武士は食わねど高楊枝
【読み方】
ぶしはくわねどたかようじ
【意味】
武士は物を食べなくても、食べたようなふりをして楊枝を使って空腹を人に見せない。
外見だけじゃなく、内面の強さや誇りも大事にしなあかんってことやね。
【語源・由来】
武士の清貧に安ずること。気位の高いことにいう。
また、『上方いろはかるた』『尾張いろはかるた』の「ふ」の札に描かれています。
【類義語】
・悪木盗泉
・内裸でも外錦
・渇しても盗泉の水を飲まず
・鷹は飢えても穂を摘まず
・虎は飢えても死したる肉を食わず
・熱しても悪木の陰に憩わず
【英語】
Better go to bed supperless than to rise in debt.(夕食抜きで寝るほうが借金を背負って起きるよりましである)
「武士は食わねど高楊枝」の解説
「武士は食わねど高楊枝」ということわざは、武士がたとえ貧しくても、他人にその貧困を見せず、外見上は誇り高く振る舞うことを表しているんだ。ここでの「高楊枝」とは、食事を終えた後に楊枝で歯を掃除する行為を指していて、食事をしたふりをして使うことで、食べていないことを隠す意味があるよ。
この表現は、どんな困難な状況でも自分の誇りを守り、外見上は堂々と振る舞うべきだという教えを伝えるもので、自尊心や誇りを失わないことの重要性を強調しているんだ。転じて、一般的にも、たとえ経済的に困っている状況であっても、誇りを持って行動し、他人に依存せずに自立しようとする態度を促す言葉として使われることがあるよ。
「武士は食わねど高楊枝」の使い方
「武士は食わねど高楊枝」の例文
- 武士は食わねど高楊枝で、辛いときこそ悠々としているのが僕の美学である。
- 彼はああ言っているけれど、武士は食わねど高楊枝できっとやせ我慢をしているだけだろう。
- 本当はかなり貧しかったが、武士は食わねど高楊枝で、それを周りに感じさせない男だった。
- 武士は食わねど高楊枝といえども、あまりのひもじさに体裁を保ってもいられなくなった。
- 武士は食わねど高楊枝と、見栄を張っていても彼女には見破られてしまう。
これは、どんな困難な状況でも誇りと品位を保つべきだという教えを示しているんだね。