「出船によい風は入り船に悪い」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
出船によい風は入り船に悪い
【読み方】
でふねによいかぜはいりふねにわるい
【意味】
一方に良いことは、もう一方には悪いことだ。双方に良いということはあまりない。
例えば、お父さんが会社で昇進すると家族は喜ぶけど、そのポジションを狙ってた他の人にとっては悪いニュースになるかもしれへんな。みんなに良いことばっかりってわけにはいかへんのやね。
【語源由来】
出航する船にとって都合のよい追い風は、入港する船にとっては都合の悪い向かい風になる。
【類義語】
・彼方立てれば此方が立たぬ
・彼方を祝えば此方の怨み
・頭押さえりゃ尻上がる
「出船によい風は入り船に悪い」の解説
「出船によい風は入り船に悪い」っていう言葉は、ある人にとって良いことが、別の人にとっては悪いことになることがあるよ、と教えてくれる言葉なんだ。
船の話を例にするとね、出船、つまり港から出る船にとって良い風が吹いていると、すいすいと進めるけれど、その風が入り船、つまり港に入ってくる船にとっては逆風になることがあるんだよ。だから、同じ風でも出船には良いけれど、入り船には悪い、というわけ。
これを人々の間のことに当てはめてみると、たとえばお父さんが会社で昇進して喜んでいるとき、お母さんはお父さんが忙しくなって家にいる時間が減ることを悲しむかもしれないね。
また、クラスでのテストの成績が上がってうれしい人がいれば、同じクラスで成績が下がった人が悲しむこともあるよね。
この言葉は、世の中のことはうまくバランスを取るのが難しく、誰かにとって良いことが、別の人にとっては悪いことになることもあるんだよ、ということを教えてくれているんだ。だから、自分だけでなく、他の人のことも考えながら行動するようにしようね。
「出船によい風は入り船に悪い」の使い方
「出船によい風は入り船に悪い」の例文
- 自分がラッキーな時は、出船によい風は入り船に悪いように誰かが不幸になっているということだ。
- ある国が儲かれば他の国が儲からず、出船によい風は入り船に悪いから貿易摩擦が生じる。
- 出船によい風は入り船に悪い状況をどうにかしようと、貧富の差をなくす共産主義がうまれた。
- 出船によい風は入り船に悪いものだから、けんかの仲裁は難しく喧嘩両成敗にする。
- 僕がこれを手にいれたということは、誰かが手に入れられなかった。出船によい風は入り船に悪いといい、みんなの望みがかなうことはない。