「伯牙、琴を破る」の意味(出典・故事・類義語)
【ことわざ】
伯牙、琴を破る
【読み方】
はくが、ことをやぶる
【意味】
理解者である親友を失った悲しみのこと。
大事な人との思い出が詰まったものは、その人がいなくなったらもう同じようには楽しめへんってことか。
【出典】
「呂氏春秋」
【故事】
中国春秋時代、琴の名手伯牙は、自分の演奏をよく聞き分けてくれた親友の鐘子期が死んだとき、これでもう自分の琴の音を分かってくれる人はいなくなったと嘆き悲しんで、愛用の琴を壊し二度と琴を手にすることはなかった。
【類義語】
・子期死して伯牙復琴をかなでず
・鼓琴の悲しみ
・琴の緒絶ゆ
「伯牙、琴を破る」の解説
「伯牙、琴を破る」というのは、心が深く通じ合った親友との死別による深い悲しみを表すたとえ話で、特に親しい友人との関係が終わることの悲しみやその影響の深さを象徴しているんだ。
この故事は中国春秋時代の琴の名手、伯牙(はくが)とその親友である鐘子期(しょうしき)にまつわる話から来ているんだ。伯牙は非常に上手な琴の演奏者だったけれど、彼の演奏を本当に理解し、心から感動してくれるのは鐘子期だけだったと言われているよ。鐘子期が亡くなった後、伯牙は彼なしではもう琴を弾く意味がないと感じ、その悲しみのあまり自分の琴を破壊して、二度と演奏しなかったという話なんだ。
この故事は、ただの友情を超えた深い絆を示しているんだよ。伯牙にとって、鐘子期はただの友人以上の存在で、彼の音楽の真価を理解し、共感してくれる唯一無二の相手だったんだ。そのような深い結びつきが断たれたときの悲しみや、その影響の大きさを物語っているんだね。人との深い関係の価値と、失うことの深い悲しみを教えてくれる話なんだ。
「伯牙、琴を破る」の使い方
「伯牙、琴を破る」の例文
- 伯牙、琴を破る思いが深すぎて、心にぽっかり穴が開いたようだ。
- 伯牙、琴を破り、僕の中での友人の存在の大きさを知る。
- 友が死に、伯牙、琴を破ることになるとは想像だにしなかった。
- 伯牙、琴を破る悲しみはつらいが、そう思える友人に出会えたことを幸せに思う。
- 健太くんは、伯牙、琴を破り、意気消沈して何も手につかないようだ。