【ことわざ】
匹夫の勇
【読み方】
ひっぷのゆう
【意味】
つまらない男がよく見せるような、血気にはやるだけで思慮の足りない勇気、振る舞いのこと。「匹夫」は身分の卑しい男。また、教養がなくて道理にくらい、つまらない男のこと。
【出典】
孟子が斉の宣王に言ったことば。「孟子・梁恵王下」に「夫れ剣を撫し疾視して曰く、彼悪くんぞ敢えて我に当たらんや」とあるのに基づく。
【対義語】
瓢箪から駒も出でず
【英語訳】
brute courage
Foolhardiness
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「匹夫の勇」の使い方
あそこで喧嘩をしている二人がいるぞ。止めないと、周りの歩行者が危ないな。
健太くん、あれは大人よ。危ないわ。あの二人を止めるだなんて匹夫の勇でしかないわ。
大丈夫。あそこに防災用の水が入ったバケツがあるでしょう?あれを頭からかけて逃げるだけで、戦わないから大丈夫。ともこちゃんは隠れていて。
その作戦も、安全だと思えないんだけど。大丈夫かしら。ちゃんと逃げ切れると良いんだけど。
「匹夫の勇」の例文
- 元気な若者である自分と、傷ついて弱っている相手との決闘の結果は、負ければ相手に二倍の勝利感を与えるわけだし、勝ったところで匹夫の勇と汚名をきせられるのが関の山だ。
- 聡明な道筋は、情に走ってこの不幸の上塗りをすることなく、一時も早く綺麗に抜けて不幸の度を和らげることにあり、匹夫の勇は卑しむべきことであった。
- 何事も、聡明に越したことはないが、私は、よほど頭がわるく自惚れ屋なのか、人の制止も聞かず大丈夫だと匹夫の勇で、泳げもしないのに深い川に飛び込み、たちまち溺れた。
- 彼らは、けっして、匹夫の勇にはやる者達ではないし、どんな場合にも、うろたえないだけの修養はある。
- 敵国の王は、匹夫の勇の持ち主なので、我が軍が到着すれば、必ず出戦しますから、戦ってとりこにすることができましょう。