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出典:孟子(もうし)の故事ことわざ一覧

『孟子』は、儒教の思想家・哲学者である孟子の逸話や問答を集成した経典です。成立は紀元前4世紀後半の戦国時代とされています。

孟子

孟子

この書は、孟子が諸国を遊説して行った際の問答をまとめたもので、「梁恵王」、「公孫丑」、「滕文公」、「離婁」、「万章」、「告子」、「尽心」の7篇から成り立っています。

著者については複数の見解が存在します。司馬遷は孟子が自らの弟子と共に書いたとしていますが、朱熹や趙岐らは孟子自身が著したと説いています。また、韓愈や孫奭らの説によれば、孟子の死後に彼の弟子が編纂したともされています。

『孟子』は、長い間、儒教の基本経典としての地位を得ていませんでしたが、唐代の韓愈がこの書を評価し、宋代になって朱熹が「四書」(『論語』、『大学』、『中庸』、『孟子』)の一つとして数えたことから、その地位が確立されました。

しかし、北宋の司馬光や李覯などによる批判も存在し、その内容が時に危険思想と見なされることもありました。

この経典は、性善説を中心として、仁義礼智を説き、王道政治を提唱しています。日本では、江戸時代に朱子学の流行と共に受け入れられましたが、それ以前には易姓革命の主張が日本の国体と相容れないとして、一部忌避の傾向も見られました。