「人を謗るは鴨の味」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
人を謗るは鴨の味
【読み方】
ひとをそしるはかものあじ
【意味】
他人の欠点を見つけて、あれこれ言って貶すことは気分の良いものだというたとえ。
でも、おいしいからって食べ過ぎたら体に悪いのと一緒で、悪口や噂話もほどほどにせなあかんね。
【語源・由来】
肉の中でも、鴨の肉はとてもおいしいとされていることを、人の悪口を言う時の快感にたとえたことが由来。
【類義語】
・人の噂を言うは鴨の味がする(ひとのうわさをいうはかものあじがする)
・人を謗るは鴈の味(ひとをそしるはがんのあじ)
・隣の貧乏鴨の味(となりのびんぼうかものあじ)
・人の過ち我が幸せ(ひとのあやまちわがしあわせ)
【英語訳】
Other people’s misfortune fastes like honey.
「人を謗るは鴨の味」の解説
「人を謗るは鴨の味」という表現は、人の悪口や噂話をすることが、何か美味しいものを食べるほど楽しいと感じることを比喩的に表しているんだ。ここで言う「鴨」は、美味しい食材としてよく知られているから、その味わい深さを人の噂話の「魅力」に例えているわけだよ。
この言葉は、人が悪口や噂話をすることに隠れた満足感や楽しみを感じる心理を表していて、その行為がもたらす快感を指摘している。しかし、この比喩はまた、そうした行動が社会的には良くないことであるという皮肉も含んでいるんだ。つまり、おいしいかもしれないけれど、実は健康に悪い食べ物のように、噂話も人間関係に悪影響を及ぼすという警告も隠されているんだよ。
例えば、友達同士で集まって、誰かの話で盛り上がっているとき、その楽しみが「人を謗るは鴨の味」と表現されることがある。この表現を使うことで、一見楽しそうでも、その行為が本質的にはあまり建設的ではないことを暗に示しているんだ。
「人を謗るは鴨の味」の使い方
「人を謗るは鴨の味」の例文
- 営業成績がいつも一番の同僚が、今月は一件も契約を取れなくて上司に怒られているけれど、人を謗るは鴨の味とはこのことを言うのだろう。
- 母は姉のちょっとした言い間違えを指摘するのが好きだ。いつも間違えを姉に指摘されているから、姉の間違いは母にとって人を謗るは鴨の味なのだろう。
- 人を謗るは鴨の味というけれど、美人で有名なあの子が恋人に別れを告げられたことが学校中の噂になっていた。
- 成功を自慢していた友達が、仕事で大きな失敗をしたらしい。人を謗るは鴨の味だ。
- 隣の住人は、近所の噂話がとても好きであちこちでいつも話をしている。きっと人を謗るは鴨の味なのだろうな。
まとめ
人には誰しも欠点があるのではないでしょうか。
他人に欠点を指摘されることは、あまり気分の良いことではありません。
しかし、人を謗るは鴨の味というように、人の欠点を指摘することを楽しいと思う人もいるのですね。
人の欠点を許して、幸せを願えるようになりたいですね。
鴨の肉は伝統的に美味しい食べ物とされているから、その楽しさを噂話の楽しみと比較しているんだ。