「隗より始めよ」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
隗より始めよ
かいよりはじめよ
【意味】
大きな事業をするには、まず手近なことから始めよ。また、物事は言い出した者から始めるべきだということ。
つまり、自分が提案したことは自分で行動に移すべきだということだよ。
【出典】
「戦国策」
【故事】
中国の戦国時代、燕 の昭王から賢者を招く方法を聞いた郭隗 が、昔、死んだ馬の骨を五百金で買った話をたとえにして、「まず凡庸なこの私を優遇することから始めてください。そうすれば、よりすぐれた人材が次々と集まるでしょう」と答えたという。
「隗より始めよ」の解説
「隗より始めよ」という言葉の起源は、昔の中国の燕の国の昭王の話に基づいているんだよ。昭王は自分の国にたくさんの優れた人々を集めたかったので、一人の男、郭隗に助けを求めたんだ。
郭隗は昭王に対して、「私、郭隗を大切に扱ってください。そうすれば、私のような普通の人間がここまで大切にされているのを見て、私よりもっと賢い人々は、もっと大切にされるだろうと思って、他の国からもやってくるでしょう」とアドバイスしたんだ。
昭王はそのアドバイスを取り入れ、郭隗を大切に扱った。そして、その結果、他の国からたくさんの優秀な人々が燕に来るようになった。それによって「隗より始めよ」という言葉は、大切なことを始めるときは身近なところから始めるべきだという意味を持つようになったんだよ。
「隗より始めよ」の使い方
「隗より始めよ」の例文
- 何から手を付けてよいのやら。隗より始めよで手近なところからだな。
- 隗より始めよというから政治家から行動して国民に示してほしいものだ。
- 何事も基礎から、隗より始めよ。
- 言い出しっぺの君からやってみせよ。隗より始めよだ。
- 一気に事を片付けようとするな。大きなことを成し遂げるには隗より始めよ。
「隗より始めよ」の文学作品などの用例
「まず人間の方で先に反古になる訳だな。乞う隗より始めよか。人間の反古なら催眠術を掛けなくてもたくさんいる。なぜこう隗より始めたがるのかな」「なかなか隗より始めたがらないですよ。人間の反故が自分で屑籠の中へ這入ってくれると都合がいいんだけれども」(夏目漱石の虞美人草より)
つまり、大きな目標を達成するためには、まずは小さな一歩から始めることが大切だよ。