【ことわざ】
元の木阿弥
旧の木阿弥とも書きます。
【読み方】
もとのもくあみ
【意味】
苦労して一度はよくなったものが、またもとの好ましくない状態に戻ること。せっかくの苦労や努力が無駄になること。
【語源・由来】
戦国時代、大和郡山(やまとこおりやま)の城主、筒井順昭(つついじゅんしょう)の病死を隠しすため、顔や声がよく似た木阿弥(もくあみ)という平民を替え玉とし、順昭の子が成人するまで、城主として人の目をあざむきました。その後、順昭の子が成人するとそれまで城主として生活していた木阿弥は、元の身分に戻されてしまったという故事から。
木食(もくじき)といって木の実などを食べて修行していた男性が、年とともに心身が弱くなって、修行を止めて元の生活に戻ってしまい、修行が水の泡になったということからという説もあります。
【類義語】
元の木椀(もとのもくわん)
朱塗り(しゅぬり)の朱がはげ落ちて、もとの木地が現れる意味から。
【英語訳】
He turned to his old bias again.
【スポンサーリンク】
「元の木阿弥」の使い方
データが消えた。
なんのデータが消えたの。
古いゲームなんだけど、せっかくここまでリーダーを育ててきたのに、記録の書が消えちゃった。
元の木阿弥ね。今のゲームではあり得ないわ。
「元の木阿弥」の例文
- 全ての調整が終わって実行段階を待つばかりだったが、中止になって元の木阿弥だ。
- 新しい企業が進出してくれば町の発展になると考えていたが、その話がなくなって元の木阿弥になってしまった。
- 努力はしたが、結果は元の木阿弥、いや精神的には元以下だな。
まとめ
同じ、元の木阿弥でも、棚からぼた餅のようなことが元になるのとは別に、努力が水の泡と消えるのはがっかりしますね。でも、その努力は決して無駄ではありません。人間として必ず何かが成長しているからです。