【ことわざ】
長い物には巻かれろ
「長い物には巻かれよ」ともいう。
「長いもの」を「長い者」と書くのは間違い。
【読み方】
ながいものにはまかれろ
【意味】
自分よりも権力が上である者や、大勢が賛成することには逆らわず、おとなしく従っておいたほうが物事がうまく進むということ。
「長い物」=権力や勢力のある、強い人のこと。
【語源・由来】
元となる話は中国の故事とされます。ある時、猟をしていた猟師が、象の鼻に巻き上げられてしまいました。そのまま象に運ばれていると、象と猟師の前に獅子が現れ、獅子は象に襲い掛かります。すかさず猟師が石弓(古代の武器)を発射して獅子を倒しました。すると象は再び猟師を鼻で巻き、歩き出します。ジャングルの奥地まで運ばれた猟師が見たものは、大量の象牙でした。猟師に助けられた象が、そのお礼として仲間の象が眠る「象の墓場」に連れてきてくれたのです。猟師はその象牙を売って大儲けをすることができました。
【類義語】
・大きな物には呑まれる
・泣く子と地頭には勝てぬ
・太きには呑まれよ
・太きには呑まれよ
・寄らば大樹の陰
・大勢順応
・付和雷同
【対義語】
・鶏口となるも牛後となるなかれ
【英語】
If you can’t beat them, join them.(打ち負かすことができなければそれに従え)
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「長い物には巻かれろ」の使い方
今日さ、授業で“長い物には巻かれろ”っていうことわざを習ったんだ。
あー、国語の時間ね。それで?
先生がこのことわざで例文を作れって言ったから、「先生と校長先生の関係は長い物には巻かれろな関係です」って発表したんだ。そしたら先生慌てだして。どうしたんだろう?
健太君って見かけによらず、ズバッていうね。でも、あながち間違えではないから先生も焦ったんだろうね。
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「長い物には巻かれろ」の例文
- 僕は基本、平穏無事に過ごしたいので長い物には巻かれろ主義である。
- 先輩の命令は基本絶対であるため、後輩の僕らは長い物には巻かれろを徹底している。
- 学園祭ではぼくは演劇をしたかったけれど、長い物には巻かれろというから、みんなが言う合唱に賛成した。
- 長い物には巻かれろというように、強い人や目上の人など、かないそうもない相手には、おとなしく従うほうが得だ。
- 僕の後輩は自分の後輩には強気だが、上司になると媚びへつらいがすごく、まさに長い物には巻かれろな感じである。
- 出る杭は打たれるって言うだろ、長い物には巻かれるのが一番だよ。
- 今まで自分は長い物に巻かれて生きてきたけど、これでいいのだろうか。
- プライドを捨ててまで長い物に巻かれて生きてきたのは、愛する家族を養うためだ。
- 入社したての頃は長い物に巻かれて仕事をしてたけど、経験も積んで、人脈もできたし、そろそろ本領を発揮するかな。
- 出世するには権力に逆らうより、長い物に巻かれたほうが得策だ。