【故事成語・ことわざ】
泣いて馬謖を斬る
【読み方】
ないてばしょくをきる
【意味】
ルールを守るためには、たとえ肉親や親しい人であろうと己の情を捨て、切り捨てないといけないという意味である。
【語源・由来】
中国の三国時代を書き連ねた歴史書『三国志』(さんごくし)の蜀書・董劉馬陳董呂伝に記されてある逸話が語源とされている。蜀の軍師・諸葛亮(しょかつりょう)は、親友・馬良(ばりょう)の弟であり愛弟子でもある武将・馬謖(ばしょく)が街亭の戦いで諸葛亮の命令に背いたために大敗に終わったことから、責任を取り涙ながらに馬謖を斬罪したと言われている。
【類義語】
・涙を揮いて馬謖を斬る
【英語訳】
・To make a costly sacrifice in the course of justice.
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「泣いて馬謖を斬る」の使い方
家族経営って、なんだか大変そうね。
何かニュースでもあったの?
なんか大手の企業が多額の負債を抱えて、立て直すために役員の入れ替えをするみたい。それもこの企業、家族経営でほとんどの親族が役員なんだって。
じゃあ、社長さんは泣いて馬謖を斬る思いで解雇しないといけないね。
「泣いて馬謖を斬る」の例文
- 泣いて馬謖を斬る思いをするぐらいなら、自社で親族は雇わない方が良い。
- 責任者である父には、泣いて馬謖を斬る他に道がなかった。
- 可愛がっていた部下を規律のためとはいえ、泣いて馬謖を斬るなんて胸が痛い。
- たとえ泣いて馬謖を斬る思いをしようとも、この選択が間違っているとは思わない。