【ことわざ】
泣き面に蜂
「泣きっ面に蜂」「泣きっ面を蜂が刺す」ともいう
【読み方】
なきつらにはち
「なきっつらにはち」ともいう。
【意味】
悪い事が起きた中で、更に悪い事が重なっておこること。
「泣き面」=悲してくて泣いている顔。
【語源・由来】
苦痛で泣いている人や、辛い出来事があって泣いている人の所に蜂が飛んできて、その人を刺してさらに苦痛を与えることから。「江戸いろはかるた」の中のひとつです。
【類義語】
・痛い上に針
・痛い上の針
・痛む上の針
・踏んだり蹴ったり
・弱り目に祟り目
・一難去ってまた一難
・痛む上に塩を塗る
【対義語】
・鴨が葱を背負ってくる
・棚からぼたもち
・漁夫の利
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「泣き面に蜂」の使い方
あらら、今にも泣きそうな顔ね。
買ったばかりのバッグ、川に落としちゃった。流れが速くて拾えなかったよ。
それは気の毒ね。でも健太君まで一緒に落ちなくて良かった。
買ったばかりの新しいスマホもバッグの中に入ってたんだよ~。泣きっ面に蜂だよ~!
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「泣き面に蜂」の例文
- 企画が頓挫してみんな暗い気持ちになっているし、部長は俺を責めるような目で見てるし、まったく泣き面に蜂だよ。
- 僕を振った女の子が、僕の大嫌いな奴と付き合い始めたって知って、もう泣き面に蜂だよ。
- 父親にしかられてしょんぼり歩いていたら、石につまずいて足を擦りむいた。泣き面に蜂とはこのことだ。
- 電車の中に傘を忘れてしまい、土砂降りの中トボトボと歩道を歩いていたら、横を通った車に思いっきり泥水をかけられて泣き面に蜂だった。
- 自転車を盗まれてしまい、1時間かけてやっと家に着いたのに、鍵をなくして家に入れなかった。泣き面に蜂とはこの事だ。
- 彼氏に別れ話を切り出され、自棄になってお酒を飲んだら泥酔してしまい、転んだ拍子に買ったばかりのハイヒールのかかとが折れてしまいました。そのうえ路地裏で吐いてしまい、泣き面に蜂です。
【注意!】間違った例文
❌「飛行機で体調が悪くなったときに、偶然お医者さんが乗り合わせていた。泣きっ面に蜂だった。」
この使い方は間違い。「泣きっ面に蜂」は、困った時に、良いことがおこるということではない。この場合は「不幸中の幸い」という。
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「泣き面に蜂」を英語で言うと?
「泣き面に蜂」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
It never rains but it pours.
- 直訳:土砂降り以外の雨は決して降らない。
- 意味:雨が降るとなると、土砂降りになる。
rub salt into a wound
- 直訳:傷口に塩を揉み込む
- 意味:事態を悪化させる
Bad things come in twos.
- 直訳:悪いことはふたつセットでやってくる。
- 意味:災難は1つだけやってくることはない。
It’s a double whammy.
- 直訳:それはダブルで縁起が悪いものだ。
- 意味:それは二重苦だ。
add insult to injury
- 直訳:ケガに侮辱を加える。
- 意味:状況をもっと悪くする。
One misfortune rides upon another’s back.
- 意味:災難は別の災難に乗っかってやってくる。