「鳴くまで待とう時鳥」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
鳴くまで待とう時鳥
【読み方】
なくまでまとうほととぎす
【意味】
好機が到来するまで辛抱強く待つということ。
同じ事態でも、人によって対応の仕方がえらい違うってことや。それぞれのやり方に、その人の性格が現れてるんやな。
【語源・由来】
戦国時代末期の織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の三人の武将の性格を、「鳴かぬなら」ということばに続けた句で表したもので、信長は「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」、秀吉は「鳴かぬなら鳴かしてみしょう時鳥」、家康は「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」としたことから。
【英語訳】
Wait until cuckoo sings.
「鳴くまで待とう時鳥」の解説
「鳴くまで待とう時鳥」という言葉は、物事が自然に進展するのを辛抱強く待つべきだという意味なんだよ。これは、徳川家康の性格を表す有名な句「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」から来ているんだ。
徳川家康は、物事がうまくいくのをじっくりと待つことができる人だったんだね。時鳥(ほととぎす)が鳴くのを待つように、自然に事が進むのを待って、最適なタイミングで行動することを大切にしていたんだ。
これに対して、「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」というのは織田信長の性格を表していて、物事が思い通りに進まなければ、強引にでも解決しようとする様子を示しているんだよ。
さらに、「鳴かぬなら鳴かしてみしょう時鳥」というのは豊臣秀吉の性格を表していて、工夫や策略を使って状況を自分の望む方向に動かそうとする態度を示しているんだね。
この3つの言葉は、それぞれの武将の性格や戦略を象徴していて、物事に対する異なるアプローチを教えてくれるんだよ。辛抱強く待つ家康、強引に進める信長、工夫して動かす秀吉、それぞれの方法で問題を解決しようとしていたんだね。
「鳴くまで待とう時鳥」の使い方
「鳴くまで待とう時鳥」の例文
- 鳴くまで待とう時鳥というが、悪く言えば、昨今の、日本の政治にありがちな先送り、棚上げの風潮を美化しているようにも取れる。
- 鳴くまで待とう時鳥という言葉のように、そんなに結論を急がずに、じっと我慢をして待とうじゃないか。
- 鳴くまで待とう時鳥という言葉のように、何事も結果が出るまでには時間がかかるものなんだから、どっしり構えて待っていたらいいんだ。
- 鳴くまで待とう時鳥という言葉があるように、私は、ここに立てこもっている犯人が、自分から出てくるまでは、突入はしないつもりだ。
- 鳴くまで待とう時鳥という言葉があるように、今、株を売ると損失を出してしまうことになるので、上がる時が来ることを信じて、じっと耐えて待つことにする。
これに対して、「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」というのは織田信長の果断さと容赦なさを、「鳴かぬなら鳴かしてみしょう時鳥」というのは豊臣秀吉の工夫と機知に富んだ性格を表しているんだね。それぞれの言葉が、これら歴史上の人物の異なるアプローチを象徴しているんだ。