「二足の草鞋を履く」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
二足の草鞋を履く
【読み方】
にそくのわらじをはく
【意味】
両立しないような二種類の職業・任務を、一人で兼ねることをいう。
もともとは、あまり良い意味では使われない。
ほー、そういうことか。つまり、「一人で二つの全く違う仕事をやる」ってことやな。昔はそういうのが珍しいことやったんやろうけど、今では色んな分野で活躍する人が増えてるってことやね。
これは、一人が多彩な才能を発揮して、いくつもの役割を果たすことの大変さや魅力を示してる言葉やな。
【語源・由来】
江戸時代に、ばくち打ちが岡っ引き(十手を預かり、同じばくち打ちを捕まえる)を兼ねることをいった。
【類義語】
・二足のわらじ
・二股膏薬
【英語訳】
・Be engaged in two trades at the same time.
英語では、A man cannot serve two masters.(二君につかえることはできない。)ということわざがあります。
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「二足の草鞋を履く」の解説
カンタン!解説
「二足の草鞋を履く」という言葉は、一人が二つの異なる役割や職業を同時に担うことを表しているんだね。もともとは、江戸時代に博徒が捕吏(捕まえる側の役職)を兼ねるという、一見すると両立しがたいような二つの立場を持つことから来ている言葉なんだ。
現代では、この表現はもっと広い意味で使われていて、「会社員と作家を兼ねる」や「教師でありながらプロのミュージシャンでもある」といった、一人が二つの職業や役割を持つ状況全般を指して使われるようになっているんだ。
この言葉は、その人がどちらの役割にも真剣に取り組んでいることを示しており、一つのことに集中するのが一般的な中で、複数の分野で活動する難しさとその人の努力を称えるニュアンスも含んでいるんだよ。ただ、二つの役割が互いに影響を及ぼす可能性があるため、バランスを取るのが難しいことも示唆しているね。
「二足の草鞋を履く」の使い方
健太くん、なにをそんなに怒っているの?
お父さんがサッカーシューズを買ってくれないんだ。
仲良しの友達が今度サッカーを始めるから、ぼくも一緒にやりたかったのに。
仲良しの友達が今度サッカーを始めるから、ぼくも一緒にやりたかったのに。
それは残念だったわね。
でも健太くんは野球をずっと続けているんだから、野球をもっともっと頑張れば良いじゃない。
でも健太くんは野球をずっと続けているんだから、野球をもっともっと頑張れば良いじゃない。
そっか!二足の草鞋を履くんじゃ、どっちもなかなか上達しなくなっちゃうかもしれないもんね。
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「二足の草鞋を履く」の例文
- 彼女は会社務めをして働きながら、小説家になることを目指しています。
そんな二足の草鞋を履くような生活を、もう何年も続けているのです。 - わたしはこのダムの建設に反対する運動をしています。
しかしわたしの勤める会社が、ダムの建設事業に関連していることがわかった以上、もう二足の草鞋を履くことはできません。 - 周りは初め、彼が二足の草鞋を履くことに反対した。
しかし今では彼は世界的な映画監督の一人であり、一流のお笑い芸人でもあるのだ。 - 君が自分の会社を続けながらこの仕事も見て行くというのなら、ぼくはこの仕事からは手を引くよ。
そんな二足の草鞋を履くようなやり方で、成功できるような仕事ではないんだ。
元々は、江戸時代に博徒と捕吏(警察官のようなもの)の二つの役割を兼務することから来ているんだ。今日では、例えば「会社員として働きながら作家活動もする」など、一見両立が難しいとされる職業を同時に行う人のことを指して使われることが多いんだね。