【ことわざ】
盗人にも三分の理
「盗人」は「ぬすっと」とも読む。
【読み方】
ぬすびとにもさんぶのり
【意味】
盗人が盗みを働くにもそれなりの理屈があるということ。どんなことでも理屈がこじつけられるたとえ。
【語源・由来】
「三分」は「十分の三」で、泥棒にも盗みをしなければならない理由や言い分が十分の三くらいはあるということから。
【類義語】
・柄の無い所に柄をすげる
・乞食にも三つの理屈
・泥棒にも三分の道理
・盗人にも五分の理
・盗人にも一理屈
・藪の頭にも理屈がつく
・理屈と膏薬はどこへでもつく
・盗人にも三分の理あり
【対義語】
ー
【英語訳】
Even a thief has his reasons
The wrongdoer never lacks a pretext.
Every man has his own reason.
Give the devil his due.
「盗人にも三分の理」の使い方

健太くん、私のノートを勝手に開いて宿題を写しましたね?

ええっ。なんでわかったの?

健太くんの手が汚れていたらしく、指紋がついていたのよ。しかも、同じ場所を同じ計算で間違えている。盗人にも三分の理という言葉があるんだから、理由位は聞いてあげましょうか。

見られたくないなら鞄にしまっておくはずでしょう。出しっぱなしだったからいいと思って。ああ、ともこちゃん、それ以上怒らないで。ごめんなさーい。
「盗人にも三分の理」の例文
- 盗人にも三分の理というけれども、この男のは、八分位の道理はあるようで、どうもとても大変な境遇で育ったようで。
- お前だって、伊達や酔狂で彼を殺したわけじゃあるまいし、盗人にも三分の理という言葉があるんだから、訳を言ってみろ。
- 盗人にも三分の理という言葉のように、彼は、盗んでもいいような悪人や、大金持ちの家にしか侵入していないと言っている。
- 盗人にも三分の理というように、あの役立たずで有名な社員の行動にも何か理由があるんだろうから、同期のよしみで話を聞いてこい。
- 盗人にも三分の理というように、私が留守の間に、なんでこんなに家が散らかってしまったのか理由を聞かせてもらおうかしら。