【ことわざ】
盗人の昼寝
【読み方】
ぬすびとのひるね
ぬすっとのひるね、とも読みます。
【意味】
何も考えていなさそうな、何も目的がなさそうな行為でも、その後の行動のために必要な行為である事の例えです。
良い事をする場合には使われません。
【語源・由来】
「毛吹草」の中の「ぬす人のひるねもあてがある」という言葉が由来です。
「毛吹草」とは、1645年に刊行された江戸時代の俳諧論書で、編者は松江重頼です。
盗人の昼寝には何の理由もなさそうだけど、実際は夜に盗みをするための備えなのですね。
「江戸いろはかるた」と「尾張いろはかるた」の中の「ぬ」です。
「泥棒の昼寝」は間違いです。
【類義語】
・盗人の昼寝も当てがある
【英語訳】
・Because the thief has the purpose, it takes a nap.
・A casual way is carried out and there is the purpose in practice.
・A fox sleeps but counts hens in his dream.
【スポンサーリンク】
「盗人の昼寝」の使い方
健太君屋上に行くの?止めた方が良いわよ。
どうして?
色んな子にお金を借りてる人が、屋上で何食わぬ顔してマンガを読んでいたから、盗人の昼寝かも。うっかり屋上に行ったら、取っ捕まってお金貸してって言われるわ。
そうだね!マンガなら教室で読めるもん!
「盗人の昼寝」の例文
- いつも同僚を出し抜くことばかり考えているあの男が、今回は目立たぬようにしているなんて、盗人の昼寝じゃないのか。
- 気に入らないことがあるとすぐに暴れる奴が、やけに大人しくしているのが不気味だ。盗人の昼寝で何か企んでいるのかもしれない。
- あんな所で呑気に煙草を吸ってるけど、盗人の昼寝と言うし、後で私たちを裏切るんじゃないの。
<間違った例文>
×傾いた会社を立て直した実績のある彼の事だ。盗人の昼寝と言うし、彼なりに考えがあるのだろう。
このことわざは、悪い事を企んでいる人間に使うので、良い事(案)を考えている人間には使いません。
×傾いた会社を立て直した実績のある彼の事だ。盗人の昼寝と言うし、彼なりに考えがあるのだろう。
このことわざは、悪い事を企んでいる人間に使うので、良い事(案)を考えている人間には使いません。