「死屍に鞭打つ」の意味(出典・故事・英語)
【ことわざ】
死屍に鞭打つ
ししにむちうつ
【意味】
亡くなった人の言行を非難する。
生きてるうちに言うておくべきやったんちゃうかって、後の祭りやんけ。死んだ人には何もできへんから、生きてる人同士でちゃんと話し合うことが大切やな、って教えてくれてる言葉やね。
【出典】
「史記」
【故事】
中国春秋時代、楚の平王に父と兄を殺された伍子胥は呉に逃れた。後年、呉が楚に攻め入った時、伍子胥は平王の子である昭王を探したが見つからなかった。そこで伍子胥はすでに亡くなっていた平王の墓を掘り起こし「その尸を出してこれを鞭つこと三百、然る後に已む」という故事から。
【英語】
Speak well of the dead.(死者はほめよ)
「死屍に鞭打つ」の解説
「死屍に鞭打つ」っていう言葉はね、昔、伍子胥っていう人が、自分の家族の恨みを晴らすために、楚という国の平王っていう人が死んでからも、その死体をムチで打ったっていう話から来ているんだよ。
この言葉は、人がもう亡くなってしまってから、その人の言ったことやしたことを非難することを表しているんだ。もうその人は亡くなってしまっているから、どんなに非難しても、その人には何も届かないし、何も変わらないよね。
たとえばね、ある有名な人が亡くなった後に、「その人のやり方は間違っていた」だとか、「もっと違うことをしていればよかったのに」なんて言って、その人の悪口を言うことを「死屍に鞭打つ」っていうんだよ。
「死屍」は死んだ人の体を指していて、「鞭打つ」はムチで打つっていう意味。だから、「死屍に鞭打つ」って言葉は、もう変わることのない状態に対して非難をする、ちょっと意味のない行為を表している言葉なんだね。
「死屍に鞭打つ」の使い方
「死屍に鞭打つ」の例文
- 死んだ人にも言い分があるかもしれない。死屍に鞭打つのは慎むべきだ。
- 生前横暴だった父にたくさんの文句を言いたいが、死屍に鞭打つのはやめる。
- 死者は弔うべきものであって、死屍に鞭打つのはよくない。
- 彼の判断ミスで大勢の人が亡くなったが、同時に彼も亡くなったので死屍に鞭打つのを控える。
- 亡くなった人を批判する記事が出たが、死屍に鞭打つのはどうかと思う。
すでに死んでしまった人に対して、これ以上何をしても無駄だということを表している言葉なんだ。