【ことわざ】
灰燼に帰す
【読み方】
かいじんにきす
【意味】
何もかもが跡形もなく全て燃え尽きてしまうことを意味する。
【語源・由来】
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【類義語】
・烏有に帰す
・烏有に属す
中国の歴史書『史記』の一部「烏有此事也」という漢詩が由来とされている。書き下し文にすると「烏くんぞ此の事有らんやなり」となり、意味としては「何かあるだろうか、何もない」という反語と「帰す=なくなる」が合わさることにより「何もかもがなくなる」という意味になる。
【対義語】
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【英語訳】
・be reduced to ashes
●be reduced to ashes
reduced ➡ 〈reduceの過去形、または過去分詞〉減じた・切り詰めた・落ちぶれた
ashes ➡ 〈ashの複数形〉灰分・灰殻
reduced to ashes ➡ 焼き払う・灰になる・すっかりなくなる
直訳すると、「灰燼に帰す」になる。
「灰燼に帰す」の使い方
今朝は本当に驚いたね。
僕なんか、サイレンの音で飛び起きたよ!
煙草のポイ捨てが火事の原因だってお母さんが言っていたよ。
無人の建物だったからよかったけど、焼け場所はまさに灰燼に帰すといったもので、跡形もなく燃え落ちてしまったみたいだよ。
「灰燼に帰す」の例文
- 第二次世界大戦の原子爆弾投下により広島・長崎市内は灰燼に帰した。
- 大震災により建物は灰燼に帰し、それとともに多くの人の命が奪われた。
- 今と違い、昔の木造建築は火に弱く、火災が起こるたびに建物は灰燼に帰した。
- 歴史的建造物が火災により灰燼に帰した。
- 灰燼に帰した場所をさら地にし、新たにマンションを建設することが決まった。
- 戦後、灰燼に帰した町は人々の弛まぬ努力で新たな時代を切り開いた。
- 近所の無人アパートがタバコのポイ捨てにより灰燼に帰した。