「即時一杯の酒」の意味(語源由来・出典・故事・類義語)
【ことわざ】
即時一杯の酒
【読み方】
そくじいっぱいのさけ
【意味】
将来的な良いことより、少しでも今得られる良いことの方がいい。
いつまでも将来のことばかり考えてるよりも、今を楽しむことが大事やってことやな。
【語源・由来】
今すぐ飲める一杯の酒が大事ということ。
【出典】
「世説新語」
【故事】
中国晋の時代、張翰は気ままな生活をしていた。ある人が「後世に名を残したくないのか」と言ったところ「我をして身後の名有らしむるは即時一杯の酒に如かず」と答えたという。
【類義語】
・明日の百より今日の五十
・明日の親鳥より今日の卵
「即時一杯の酒」の解説
「即時一杯の酒」という表現は、今この瞬間に得られる小さな喜びや利益を、将来の大きな利益よりも重視するという考え方を示しているんだよ。この言葉は、中国晋の時代に張翰が気ままな生活をしていた際に言った「死後の名誉より一杯の酒が大事だ」という言葉に由来しているんだね。
このことわざは、将来の不確実な報酬よりも、目の前にある確実な小さな喜びを選ぶという価値観を表しているよ。「即時一杯の酒」は、文字通りにはその場で飲む一杯の酒を意味していて、比喩的には即座に得られる小さな喜びや報酬の重要性を指しているんだ。
この言葉は『世説新語』の任誕に出てくるエピソードに基づいており、将来にわたる名声や大きな成功を追求するよりも、現在の小さな楽しみや満足を大切にする生き方を示唆しているんだね。このことわざは、人生で何を価値あるものと見なすかについての一つの考え方を示していて、目の前の喜びや幸せを見逃さないようにしようというメッセージを伝えているよ。
「即時一杯の酒」の使い方
「即時一杯の酒」の例文
- 長生きできる保証はないし、将来の大きな利益より即時一杯の酒がいい。
- 彼は今日が楽しければそれでいいタイプなので、即時一杯の酒に価値を見出す。
- 今が幸せじゃないと未来の幸せはないと考え、即時一杯の酒を大切にする。
- 今苦労してまで将来の利益を得たいと思わない。即時一杯の酒を手に入れたい。
- 不確かな未来の利益より、即時一杯の酒を重んじる。
具体的には、その場で飲む一杯の酒を指しているんだ。