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【甑中塵を生ず】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・故事・類義語)

甑中塵を生ず

「甑中塵を生ず」の意味(語源由来・出典・故事・類義語)

意味

【ことわざ】
甑中塵を生ず

【読み方】
そうちゅうちりをしょうず

【意味】
食事に困るほどとても貧しいこと。

「甑」は、こしき。穀物を蒸す道具。せいろ。
ことわざ博士
「甑中塵を生ず」ということわざは、非常に貧しい状態のことを表しているんだよ。

食べるものがなくて、せいろを長い間使わずに放っておくと、中に塵がたまるということからきているんだ。

助手ねこ
わかりやすく言うと、「めっちゃ貧乏な状態」っていう感じやな。

せいろっていうお米を蒸す道具を長い間使わないで放っておくと、中にほこりやゴミが溜まってしまうやろ? 物がなくて何も食べられない貧しい状態を指しているわけやで。

【語源・由来】
食べ物がなく、こしきを長い間使わないで中に塵がたまる意から。

【出典】
後漢書ごかんじょ

【故事】
中国後漢の、范冉はんぜんは、貧しく食べる米もないありさまであったため、こしきに塵がつもったという故事から。

【類義語】
釜中ふちゅううおを生ず
甑塵釜魚そうじんふぎょ

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「甑中塵を生ず」の解説

カンタン!解説
解説

「甑中塵を生ず」ということわざは、本当に貧しい状態を表す言葉だね。これはね、「甑」っていう米や他の食べ物を蒸すために使う道具があるんだけど、それを使わないで長い間放っておくと、その中にほこりがたまることから来ているんだ。

このことわざは、食べるものがなくて、甑を全然使わないほど、本当にお金がなくて困っている状況を表しているんだよ。つまり、とても貧しい状態を示すために使われる言葉なんだね。

「甑」は、一般的には「せいろ」とも呼ばれる道具で、米を蒸したり、食材を蒸し料理にするのに使われるんだ。でも、このことわざでは、そんな甑(こしき)を使うことすらできないほどの貧しさを表現しているんだよ。

「甑中塵を生ず」の使い方

健太
色んなものが値上がりしているのに給料が上がらなくて、甑中塵を生ずだ。
ともこ
生活保護受給者が増加中らしいわよ。
健太
生活に困った人による強盗や万引きも増えているね。
ともこ
政府はこのままでいいと思っているのかしら。

「甑中塵を生ず」の例文

例文
  1. 甑中塵を生ずで、河川敷の草を食べてしのいでいる。
  2. 賞味期限切れの食品は、ごみ箱にてずに甑中塵を生ずの僕に分けてくれればいいのに。
  3. 貯金が底をつき、甑中塵を生ず状態で骨と皮だけになった。
  4. 餓死なんて戦時中の話だと思っていたが、感染症蔓延による失業で甑中塵を生ず国民が増えているという。
  5. 老後にお金がなく甑中塵を生ずことにならないよう、2000万円貯めた方がいいそうだ。




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