「勝負は時の運」の意味(語源由来・類義語・英語)
【ことわざ】
勝負は時の運
【読み方】
しょうぶはときのうん
【意味】
勝ち負けは、そのときの運で決まるもので、必ず実力通りになるわけではないということ。
運を天に任せるしかないときもあるんやな。
【語源由来】
勝ちにも負けにも絶対はないことをいう。
【類義語】
・勝つか負けるかは時の運
・勝敗は時の運
・勝負は兵家の常
・成敗は時の運
【英語】
The chance of war is uncertain.(戦いに勝利する見込みは不確かなもの)
声:音読さん
「勝負は時の運」の解説
「勝負は時の運」っていうことわざの由来は、昔の物語「太平記」に出てくる、「軍の勝負は時の運によることなれば、あながち恥ならねど」という言葉から来ているんだよ。このお話は、後醍醐天皇という人が、鎌倉幕府っていう政府を倒すために戦った時代を描いているんだ。
その時に活躍した人の一人が、足利尊氏なんだ。その話の中で、足利尊氏は、たくさんの戦いを経験してきて、勝つこともあれば、時には負けることもあったんだよ。でも、負けたときでも、「勝負は時の運」って言って、自分の仲間を励ましていたかもしれないね。
このことわざは、負けた人には「次はきっとうまくいくよ」と慰める言葉として、勝った人には「いつも勝てるとは限らないから、油断しないでね」と警告する言葉として使うんだよ。だから、何かがうまく行かなかった時にも、次に期待を持つことができるし、うまくいった時にも、気を引き締めて努力を続けることが大切だっていう教えをくれるんだね。
「勝負は時の運」の使い方
「勝負は時の運」の例文
- 勝負は時の運だなんて、負けた側の言い訳に過ぎないから負けても絶対に言いたくない。
- 彼は、マラソン大会の時、湿度や風向きまで読んで走り、風をも味方につけて走るから、勝負は時の運だとは思っていない。
- 先月、試合があれば、ベストコンディションで勝てたのに勝負は時の運だなあ。
- 勝負は時の運というが、一番苦手な梅雨の時期に決勝戦があり、予想通り不調のため負けてしまった。
- 勝負は時の運と言われるが、私がもう少し遅くあの店を出ていれば、芸能人の熱愛スクープ記事は私のものだったのに。
【注意!】間違った例文
❌「勝負は時の運だから、きみが勝っても、きみのほうが強いわけではないよ。」
まとめ
勝ち組として教科書に載っているアレクサンドロス大王の兵法では「兵を動かすには、星を見、時を見、人を見ることが大切である」とある。孫子の兵法でも「戦で勝ちたければ、これが揃っていること、自分にとって有利な方向へ動いていることが前提」という意味の言葉がある。なので、負けて、勝負は時の運と言い訳するより、その都度判断する能力を磨いて勝つべきである。