【ことわざ】
大巧は拙なるが若し
【読み方】
たいこうはせつなるがごとし
【意味】
本当の名人は、小細工をしないので、少し見ただけでは下手に見えるということ。
【語源・由来】
「大巧」とは、とてもにたくみであること。
「拙」とは、上手ではない、つたないということ。
【出典】
「老子」。「大直は屈するが若く、大巧は拙なるが若く、大弁は訥なるが若し真にまっすぐな者は一見曲がっているように見えて、真に巧みな者は一見下手なように見えるし、真に雄弁な者は一見訥弁なように見える」とあることに基づいているとされる。
【類義語】
・大賢は愚なるが如し(たいけんはぐなるがごとし)
・大智は愚の如し(たいちはぐのごとし)
・大欲は無欲に似たり(たいよくはむよくににたり)
・能ある鷹は爪を隠す(のうあるたかはつめをかくす)
・深い川は静かに流れる(ふかいかわはしずかにながれる)
【対義語】
・空き樽は音が高い(あきだるはおとがたかい)
・浅瀬に仇波(あさせにあだなみ)
【英語訳】
The wise man often must play the fool.
Extremes meet.
And he is oft the wisest man who is not wise at all.
「大巧は拙なるが若し」の使い方
このお店は本当に有名なお店なのかな?
ガイドブックに載っているから、間違いないと思うわ。
それにしても、売っているものもなんだかすぐ壊れそうに見えるよ。
派手な飾りはないけれど、使いやすいと評判なのよ。大巧は拙なるが若しというでしょ。
「大巧は拙なるが若し」の例文
- 大巧は拙なるが若しというけれど、彼が作った鍋はいつまでも長持ちすると評判だ。
- 彼女の作品はとても素朴な柄だけど、難しい技術を駆使している。大巧は拙なるが若しということだ。
まとめ
大巧は拙なるが若しというように、真の名人はちょっと見ただけでは、わからないものなのかもしれませんね。