「敵国破れて謀臣滅ぶ」の意味(出典・故事・類義語)
【ことわざ】
敵国破れて謀臣滅ぶ
【読み方】
てきこくやぶれてぼうしんほろぶ
【意味】
目的を達成すると、それまで重宝されていたものが不要とされ捨てられること。
もともと用心深くて計略めぐらせる人なんて、敵がいなくなったら要らへんようになるんやな。人間世界ってのは、そんなに冷たいもんなんやろうな。ちょっと寂しいけど、現実はそういうもんやな。
【出典】
「史記」
【故事】
中国漢の時代、健国の功労者である韓信がもと項羽の将軍だった鍾離眛をかくまったとして謀反の密告をするものがあった。韓信は鍾の首をもって高祖に拝謁したが、その場で捕らえられてしまった。そのとき韓信は「やはりことわざのとおりだ。狡兎死して走狗烹られ、高鳥尽きて良弓蔵められ、敵国破れて謀臣滅ぶ。天下が平定された今、私が殺されるのも当然」と言ったという。
【類義語】
・飛鳥尽きて良弓蔵され、狡兎死して走狗烹らる
「敵国破れて謀臣滅ぶ」の解説
「敵国破れて謀臣滅ぶ」っていう言葉はね、敵がいるうちは計画を立てるのが上手な人が重要視されるけど、敵がなくなったら、その人は邪魔者として扱われてしまう、ということを表しているんだよ。
例えば、学校のクラス対抗でゲームをするときに、戦略を考えるのが得意な友達がいたとするね。その友達はゲームで勝つためにみんなから頼りにされるかもしれない。でも、ゲームが終わったら、その友達の能力はもう必要じゃなくなってしまうこともあるよ。
このことわざは、人々が自分たちの利益のために他人を使い、それが終わったらすぐに見捨ててしまうことを示しているんだ。だから、人と関わるときには、お互いに尊敬と信頼を大切にし、一時的な利益だけでなく、長い付き合いを考えるといいかもしれないね。
この教えは、友達付き合いや仕事の世界など、いろいろな場面で大切にしたいことを教えてくれるんだよ!
「敵国破れて謀臣滅ぶ」の使い方
「敵国破れて謀臣滅ぶ」の例文
- 大企業にヘッドハンティングされて「よっしゃー」と思ったが、敵国破れて謀臣滅ぶように必要がなくなると使い捨てにされた。
- 敵国破れて謀臣滅ぶということもあるから、役に立ったからと言って60歳までの雇用が保証されているわけではない。
- 会社の成長にかなり貢献したが、した後は僕の才能を妬んだ社長の息子にうとまれ、敵国破れて謀臣滅ぶごとく追い出された。
- リーグ優秀を果たした途端、クビ宣告をされたが、敵国破れて謀臣滅ぶというやつだ。
- 敵国破れて謀臣滅ぶというのは、非人情的だし、謀臣の恨みを買い将来の敵をつくることになる。
これは人間社会の冷たい側面を描いた言葉だよ。