「粟を給すること多くして馬痩す」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
粟を給すること多くして馬痩す
【読み方】
ぞくをきゅうすることおおくしてうまやす
【意味】
口約束だけで何もしないこと。
例えば、馬にたくさんの餌を与えると言っておいて、実際には与えずに馬がやせ細ってしまうってことやねん。口先だけで行動しないと、結果的に問題が起こることを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「世説新語補」
【故事】
中国、宋の太祖が張思光に司徒長史を与えると約束しておきながら勅を下さなかったので、あるとき、思光は痩せ馬に乗って太祖の所へ行った。痩せ馬を見た太祖は「餌をどれだけやっているのか」と尋ねたので、思光は「一日に粟一石を与えております」と答えると、太祖は「それだけ与えていてなぜこんなにやせているのか」と言われたので、「馬には一日一石を与えると約束したが、実際には与えていない」と答えた。太祖は早速翌日約束通り思光を司徒長史に任官した。
「粟を給すること多くして馬痩す」の解説
「粟を給すること多くして馬痩す」ということわざは、口先だけで実際の行動が伴わない状況を表しているんだよ。この表現は、穀物(粟)をたくさん与えると約束しておきながら、実際には馬が痩せているという状況を例にしているんだね。
このことわざは、口で言うだけで実際の行動が伴わない場合、どんなに良い約束や意図を持っていても、結果的には何の効果もないことを示しているよ。たとえば、馬にたくさんの飼料を与えると言っておきながら実際には与えず、その結果馬が痩せてしまう状況がこれに当たるんだ。
この言葉は、言葉だけでは何も改善しないという教訓を含んでいるよ。また、このことわざは、実行が伴わなければ、どんなに美しい言葉も無意味であるというメッセージを伝えているんだね。この言葉は、実際の行動が重要であり、約束や言葉だけでは目的を達成できないことを教えてくれるよ。
「粟を給すること多くして馬痩す」の使い方
「粟を給すること多くして馬痩す」の例文
- 政治家は粟を給すること多くして馬痩すように、公約を実現しない。
- 父さんは「来週遊園地に連れて行く」と言いながら、会社の人と釣りに行き粟を給すること多くして馬痩すだ。
- 粟を給すること多くして馬痩すようなことが続くと信用を失う。
- 代わりに掃除をしておくと言ってたのに、粟を給すること多くして馬痩すように彼は掃除をしないで帰ったので、私が先生に怒られた。
- 忘れっぽい健太くんは、粟を給すること多くして馬痩することが多い。
馬に餌の粟をたくさん与えると言っても、実際に与えずに馬がやせ細ってしまうという意味なんだ。