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【常山の蛇勢】の意味と使い方や例文(語源由来・出典・類義語)

常山の蛇勢

「常山の蛇勢」の意味(語源由来・出典・類義語)

意味【ことわざ】
常山の蛇勢

【読み方】
じょうざんのだせい

【意味】
前後左右どこにも隙や欠点のないこと。

ことわざ博士
「常山の蛇勢」という言葉には二つの意味があるんだ。

一つ目は軍事戦術に関するもので、常山に住む蛇が取る陣形を例えたものだよ。この陣形は、前衛、後衛、左翼、右翼がしっかりと連携して攻撃と防御を行い、敵に隙を与えない戦術を指しているんだね。

二つ目は文章や叙述に関するもので、文章の各部分が首尾一貫しており、どこにも隙がない、引き締まった構成を意味しているんだ。どちらの意味も、部分と部分がしっかりと連携して全体が機能している状態を示しているんだ。

助手ねこ
なるほどなぁ。つまり、「常山の蛇勢」という言葉は、軍事戦術と文章構成の両方に関連してるんやね。軍事戦術の面では、部隊が連携して敵に隙を与えない陣形を指してるし、文章構成の面では、各部が繋がっていて隙のない、しっかりとした文章を表してるんや。

どちらの場合も、部分と部分がうまく連携して全体として機能している状態を示してるんやね。戦術や文章の構成における連携や整合性の重要性を教えてくれる言葉やな。

【語源・由来】
軍隊の配置や文章の構成などについていう。会稽の常山に、「率然」という両端に頭のある蛇がいた。その首をうつと尾が応じ、尾をうつと首が応じ、中をうてば首尾が応じて、どこにも隙がなかったという故事から出た。

【出典】
孫子

【類義語】
・常山蛇陣

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「常山の蛇勢」の解説

カンタン!解説
解説

「常山の蛇勢」という表現は、『孫子』の「九地」の章にある故事から来ていて、蛇が自身の各部分を助け合って攻撃や防御に当たる様子を表す言葉なんだよ。この故事は、常山に住む蛇が、首を攻撃されれば尾が、尾を攻撃されれば首が、胴を攻撃されれば首と尾が協力して反撃するというものだね。

この言葉には二つの意味があるんだ:

  1. 軍事的な意味では、先陣と後陣、左翼と右翼が互いに協力して攻撃や防御に当たり、敵に隙を与えないような陣形や戦術を指すんだ。
  2. 文章の構成においては、文章の始めと終わり(首尾)が互いに照応しており、全体が緊密に組み立てられていることを意味しているよ。

たとえば、軍隊やチームが非常に連携して働いている様子や、論理的に緻密で一貫性のある文章を「常山の蛇勢」と評することができるね。この言葉は、部分と全体の連携の重要性や、総合的な調和と協力の価値を教えてくれているんだよ。全体が一丸となって行動することの強さや、文章が首尾一貫していることの重要性を示しているんだね。

「常山の蛇勢」の使い方

健太
ともこちゃんの文章は首尾一貫していて、常山の蛇勢だなあ。
ともこ
そうかな?作文コンクールにはいつも入賞しているけど。
健太
それはすごいね。じゃあ、夏休みの宿題の作文、ともこちゃんにやってもらおう。
ともこ
おだててもやりません。
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「常山の蛇勢」の例文

例文
  1. 今日のサッカーの対戦相手は常山の蛇勢のように隙が無かった。
  2. 彼らのダブルスは二人で一人の常山の蛇勢のようにどこに打ってもボールが戻ってくる。
  3. 社訓は、常山の蛇勢で現場が困れば総務が守り、総務が困れば経理が守り、隙のない会社にしたい。
  4. あの政党が倒れる危機の時、常山の蛇勢のように立ち向かえばよかったのに、個々が自分の立場を心配してバラバラに動いたので政権交代という結果になった。

まとめ

日本の企業組織は、タテ割のピラミッド型組織といわれている。このような組織で、上下間の情報がうまく疎通しないと、上層部になにか問題が起こっても、下部組織は、それに対して反応を示すことができない。下部組織が情報をつかんでいても、上層部まで伝わらない。つまり、身体でいうなれば指先の神経に感じた痛みを頭が感ずることができなくなっている状態である。なので、常山の蛇勢のように経済環境が激変するときや、他社の動きに全組織として迅速に対応できるようにしたい。これが常山の蛇勢に基づいた経営である。





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