【ことわざ】
雪と墨
【読み方】
ゆきとすみ
【意味】
物事の正反対なこと。また甚だしく相違のあることのたとえ。
【語源・由来】
真っ白な雪と真っ黒な墨が正反対であることから。
【類義語】
・雲泥の差
・雲泥万里
・烏と鷺
・鯨と鰯
・霄壌の差
・駿河の富士と一里塚
・提灯に釣鐘
・月とすっぽん
・天と地
・灯心に釣鐘
・鍋蓋とすっぽん
・箸に虹梁
・瓢箪に釣鐘
【対義語】
ー
【英語訳】
As burr around the moon bodes wind and rain.
「雪と墨」の使い方
健太くんと私は、成績に雲泥の差があるから、雪と墨コンビって言われているのよ。知っていた?
ええっ。それは色黒の僕と色白のともこちゃんっていうことじゃなくて?
ああ。そういう意味もあるかもしれないわね。でも、先生も使っているんだけど成績の意味ね。健太くん、雪と墨コンビを解消したければ、勉強を頑張るべし。
そうだね。がんばるよ。
「雪と墨」の例文
- あの双子の兄弟は、雪と墨のように真逆の性格をしているから不思議だ。
- 絵の勉強をし始めたころの作品と、今回、賞をとった作品を見比べると、同じ人間が描いたとは思えない位で、雪と墨だ。
- あのレストランの料理がおいしかったから、完全再現してみましたって、雪と墨のように全く違うよ。
- 隣の子は、成績優秀、空手で都大会優勝ときて格好いいのに、うちの息子は何をやらせても不器用で、雪と墨のようだ。
- 同じ県内なのに、隣の市とこの市では雪と墨のように治安に差があるので、地価も雪と墨だ。
まとめ
雪と墨というと、正反対のもの、雲泥の差があるものの意味だが、字面だけみていると雪舟を思い出す。雪舟は、室町時代に活躍した水墨画家・禅僧である。「雪舟」は号で、諱は「等楊」。自分の流した涙と自分の足で生きているような鼠を描いたという逸話がある人物である。水墨画は墨の濃淡で描く絵で、「雪と墨」は残念ながら、雪舟とは関係のない言葉だが、雪舟ならば雪に墨で大作を描くことができるだろう。