「盗人に追い銭」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
盗人に追い銭
【読み方】
ぬすびとにおいせん
「盗人」は「ぬすっと」とも読む。
【意味】
「追い銭」とは、支払った上に、さらに払う余分な金。盗人に物を盗まれた上に、銭を追加して与えること。損をした上に、さらに損をするたとえ。
一度問題があっても、その後の対応を間違えると、もっと大きな損失につながるってことやね。これは、トラブルに直面したときの対処法をもう一度考え直す必要があるってことを教えてくれる言葉やな。
【語源・由来】
盗人に物を盗まれた上に、さらに金銭をくれてやる意味から。
【類義語】
・泥棒に追い銭
・盗人に銀の鉈
【英語訳】
throwing good money after bad.
「盗人に追い銭」の解説
「盗人に追い銭」という言葉は、一度損害を受けたにも関わらず、その上でさらに損をしてしまう状況を形容するたとえだね。この表現は、もともと物を盗まれたという不幸な出来事に加えて、何らかの理由で盗人に対して金銭を支払うことになり、結果的に二重の損失を被るという状況から来ているよ。
この言葉は、単に物理的な盗難とその後の金銭的損失に限らず、広く失敗や不運に続いてさらに不利益を被るような状況全般に適用されることがあるんだ。例えば、投資で損をした後に、その回収のためにさらにお金を投じて結果的に大きな損失を被る場合など、様々なシナリオで使われるよ。
「盗人に追い銭」は、不運や失敗に対する間違った対応が、さらに大きな損失を引き起こす可能性があることを警告している言葉でもあるんだ。このたとえを通じて、困難な状況に直面した際には冷静な判断が必要であること、そして損失を取り戻そうとして無理な行動を取ることが逆効果になることがあるという教訓を伝えているよ。
「盗人に追い銭」の使い方
「盗人に追い銭」の例文
- 税金を私的なことに使って問題になったため、知事を辞職することになったのに、退職金をまた税金で支払うなんて盗人に追い銭という言葉そのものじゃないか。
- 競馬で大失敗をしたので、ポケットに残っていたお昼御飯用のお金で損失を取り戻そうとしたが、盗人に追い銭の言葉のように、ご飯すら買えなくなった。
- 贅沢の限りを尽くして、僕にお金が無くなったのをみて、彼女が勝手に家を出て行ったのに、慰謝料まで払わされるなんて、まさに盗人に追い銭だ。
- 振り込め詐欺にあって、困って落ち込んでいたら、他の被害者から電話があり「一緒に裁判で訴えよう。そのために弁護士料金10万円を支払ってくれ」と言われ、振り込んだが、盗人に追い銭、これも詐欺だった。
- 大手の航空会社が倒産の危機に際した時に、国が税金でこの会社を救済することが決定し、我々国民はニュースでそれを知り、盗人に追い銭だと憤慨した。