「快刀乱麻を断つ」の意味(類義語・語源由来・英語訳)
【ことわざ】
快刀乱麻を断つ
【読み方】
かいとうらんまをたつ
【意味】
鋭い刀で、乱れた麻糸を断ち切ること。難しい物事を鮮やかに解決することのたとえ。
そんな人になったら、どんなことでもさっさと解決できそうでええわね。もつれたことをすぐ解かしてくれる人は、ほんまに頼りになるわな!
【語源・由来】
『北齊書』第四卷 帝紀第四 文宣帝 高洋にて、高祖嘗試觀諸子意識、各使治亂絲、帝獨抽刀斬之、曰、亂者須斬。高祖是之。という逸話がある。中国の南北朝時代、北斉(ほくせい)の礎を築いた高祖である高歓(こうかん)は自分の子供一人一人の判断力を試そうと考えた。高歓は子供たちに、それぞれに絡まった麻糸の固まりを渡し、麻糸を元に戻すように命じた。その時、次男の高洋(こうよう)のちの北斉の初代皇帝である文宣帝(ぶんせいんてい)だけは、刀を抜いて、絡まった麻糸の固まりを斬り、「乱れたものは斬らなくてはならない」と言った。高祖はこれをよしとした。という意味であり、「快刀乱麻を断つ」の故事成語のもととも言われている。
【類義語】
・一刀両断
・一剣両断
【英語訳】
・cut the Gordian knot
・act decisively to solve a complicated problem
cut the Gordian knot
Gordian knot ➡ ゴルディアスの結び目
直訳すると、「ゴルディアスの結び目を切る」となる。
※古代ギリシャ神話とアレクサンドロス大王の伝説をもとにしている。
昔、権力争いにより後継ぎがいなくなったフルギア王国は、預言でゴルディアスという貧しい農民を次の王とした。王になったゴルディアス国王は、特別な方法で結んだ結び目を「この結び目を解いたものは、アジアを支配する」と予言した。今まで誰も解くことのできなかった結び目を、遠征中のアレクサンドロス大王が剣で一刀両断。その大胆な方法で問題を解決したことから、「難題をすばやく解決」するものの例えに使用されることになった。
act decisively to solve a complicated problem
act decisively ➡ 断固たる態度で行動する
to solve a problem ➡ 問題を解決する
直訳すると、「断固たる態度で行動し、問題を解決する」となる。
「快刀乱麻を断つ」の解説
「快刀乱麻を断つ」っていう言葉はね、すごくよく切れる刀で、ぐちゃぐちゃにもつれた麻のようなものをサッと切ってしまうような感じを表しているんだよ。
例えばね、クラスでみんなで何か楽しいイベントを企画する時に、いろんな意見が出て、みんなでどうするか迷っちゃったり、もつれちゃったりすることがあるよね。そんな時に、先生やクラスのリーダーが上手に話をまとめて、問題を解決してくれたら、それがまさに「快刀乱麻を断つ」っていう感じなんだ。
このことわざは、ごちゃごちゃとした問題や困った事を、すごく上手に、さっと解決することを言いたいんだよ。何か難しいことがあったら、この言葉を思い出して、自分もさっと解決できるように頑張ってみようね!
「快刀乱麻を断つ」の使い方
「快刀乱麻を断つ」の例文
- 江戸川乱歩の推理小説は、いつも聡明な探偵が快刀乱麻を断つがごとく事件を解決するところが魅力だ。
「快刀乱麻を断つ」の文学作品などの用例
私たちも初めのうちは、まさかそんなことが分るわけもなかろうと、ぼんやり言い付けられた実験をやり始めたのであるが、暫くすると先生の快刀乱麻を断つような推理の冴えに魅せられて、夢中になってその実験に没入した。(中谷宇吉郎の寺田先生の追憶より)
何事も手際よく解決する人の特質を称える言葉なんだ。