「精衛海を塡む」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
精衛海を塡む
【読み方】
せいえいうみをうずむ
【意味】
人ができそうもないことを企て、結局無駄に終わること。また、いつまでも悔やみ続けること。
海を埋めるなんて、どんなにがんばってもできひんことやもんな。実現不可能な目標に挑戦しても、結果的には何も得られへんってことやね。
【出典】
「山海経」
【故事】
中国古代の伝説上の皇帝炎帝の娘の女娃が東海で溺れて死んだ。女娃は恨みを晴らそうと精衛という小鳥に変身して、西山の小石や小枝をくわえては東海に投げ込んで海をうずめようとしたが、とうとう果たせなかったという伝説から。
「精衛海を塡む」の解説
「精衛海を塡む」ということわざは、「山海経」(せんがいきょう)という古い中国の書物に由来しているんだよ。これは、実際には不可能なことを頑張っても、結局は無駄な努力になってしまうという意味があるんだ。
このことわざの背景には、精衛という鳥が大海を埋めようと小さな石や枝を運び続けるという物語があるんだ。精衛という鳥は、愛する夫を海で失った悲しみから、海を埋め尽くそうとしたけれど、海はあまりにも広く、その試みは決して成功しないとされているんだよ。
たとえばね、不可能に近い大きな目標に向かって、どれだけ頑張っても、実現の可能性がほとんどないというような状況をこのことわざで表すんだ。この表現は、現実的でない目標に向かって努力することの虚しさや、理想と現実の差を教えてくれているんだね。
だから、「精衛海を塡む」は、いくら頑張っても実現不可能なことに時間や労力を費やすことの無意味さを示しているんだ。それは、目標を立てるときには現実的であることの重要性を思い出させてくれるよ。
「精衛海を塡む」の使い方
「精衛海を塡む」の例文
- 健太くんは世界征服を企てるも、精衛海を塡む。
- 人間が空を飛ぶのは無理。精衛海を塡むことになると笑われたが実現した。
- 砂漠の緑化は僕一人の力では精衛海を塡むが、納豆菌の保水力を利用すれば可能かもしれない。
- 自分の一言で友人を追い詰めてしまったことを、彼は死ぬまで精衛海を塡め自分を責め続けた。
- シュリーマンのように、邪馬台国の遺跡を発掘しようと決意したが、精衛海を塡むように徒労に終わった。