「千人の諾諾は一士の諤諤に如かず」の意味(出典)
【ことわざ】
千人の諾諾は一士の諤諤に如かず
【読み方】
せんにんのだくだくはいっしのがくがくにしかず
【意味】
人の言う通りにする千人のイエスマンより、勇気を持って直言する一人の方が価値があるということ。
「史記」
「千人の諾諾は一士の諤諤に如かず」の解説
「千人の諾諾は一士の諤諤に如かず」ということわざは、他人に迎合し、ただ同意するだけの千人の「イエスマン」よりも、自分の考えを持ち、それを正直に表現する一人の人の方がずっと価値があるという意味を持っているんだよ。「諾諾(だくだく)」は、単に同意や迎合を示すことを意味し、「諤諤(がくがく)」は、正しいと思うことを率直に主張することを指しているんだね。
このことわざは、群れの中でただ同調するだけの多数よりも、独自の意見や考えを持ち、それを堂々と表現する一人の人の方が重要で価値があるという考え方を示しているよ。この表現は、独立した思考や率直な意見の表明がいかに重要であるかを教えてくれるんだ。
この言葉は、集団内での同調圧力や一般的な意見に流されず、自分自身の考えや信念を持ち続けることの大切さを強調しているんだね。また、真実や正義を追求するためには、時には多数派に反する勇気ある行動が必要であることを示しているんだよ。このことわざは、個々人の意見や考えが集団の決定や発展に重要な役割を果たすことを教えてくれるんだ。
「千人の諾諾は一士の諤諤に如かず」の使い方
「千人の諾諾は一士の諤諤に如かず」の例文
- 直言してくれる部下を彼は左遷したが、千人の諾諾は一士の諤諤に如かずというのにもったいないことをしたものだ。
- 地位さえあれば自分の意見に賛同してくれる人間は腐るほどいるが、千人の諾諾は一士の諤諤に如かずのごとく、率直な意見を述べてくれる人間は少ない。
- 耳が痛い意見でもそれが適切ならば、千人の諾諾は一士の諤諤に如かずと考え、その人を重用すべきだ。
- 千人の諾諾は一士の諤諤に如かずというように、自分の立場を顧みず会社のために意見をいう社員を大事にする。
- 上司に意見するなど越権行為だと怒るならばそれまでの人間だ。千人の諾諾は一士の諤諤に如かずとわかっている上司は、きっと出世する。
「諾諾」とは他人に従う様子、「諤諤」は自分の意見を恐れずに述べる様子を指すんだ。