「楚王細腰を好み宮中に餓人有り」の意味(語源由来・出典・類義語)
【ことわざ】
楚王細腰を好み宮中に餓人有り
そおうさいようをこのみきゅうちゅうにがじんあり
【意味】
下の者が上の好みに合わせること。また、その事で弊害が生じること。
昔、楚の王様が細い腰の美女が好きやってんで、宮中の女性たちはみんな痩せようとして食事を制限したんやけど、そのせいで餓死する人がたくさん出たんやって。目上の人の好みに合わせるだけでは良くない状況になるってことを教えてくれるんやで。
【語源・由来】
中国春秋時代、楚王が腰の細い美女を好み官女は皆やせようと食事をとらなくなり、餓死する者が続出した。
【出典】
「後漢書」
【類義語】
・楚王小腰を好み
・美人食を省く
「楚王細腰を好み宮中に餓人有り」の解説
「楚王細腰を好み宮中に餓人有り」ということわざは、上位者の好みや嗜好が下位者に影響を及ぼし、それが弊害を生じさせることを表しているんだよ。この話は、春秋時代の楚王が腰の細い美女を好んだために、宮女たちが痩せようとして食事を摂らなくなり、結果として餓死する者が多く出たという故事に基づいているんだね。
このことわざは、「楚王細腰を好みて宮中餓死多し」とも表現されることがあるよ。楚王の好みが宮中の女性たちに影響を与え、彼女たちがその美的基準に合わせようとして過酷なダイエットを行い、それが命に関わるような弊害を生じさせたという話なんだ。
この言葉は、権力者や影響力のある人物の好みや行動が、他の人々に大きな影響を与えることを示しているよ。特に、そのような影響が不健康な行動や弊害を引き起こす可能性があることを警告しているんだね。このことわざは、権力の持つ影響力と、それに盲目的に追随することの危険性を教えてくれるんだ。また、社会的な圧力や期待に対して疑問を持ち、自分の健康や幸福を最優先に考えることの重要性を示しているよ。
「楚王細腰を好み宮中に餓人有り」の使い方
「楚王細腰を好み宮中に餓人有り」の例文
- 新しい社長の好みに合わせてにわかワイン好きが増えたが、楚王細腰を好み宮中に餓人有りというように二日酔いや肝臓を病む社員が増えた。
- 楚王細腰を好み宮中に餓人有りとならないよう、人の上に立つものはごますりを良しとしない方がいい。
- 色んな社員がいるからこそ会社は良い組織になるのに、大勢がトップの好みに合わせるようになったら楚王細腰を好み宮中に餓人有りとなる。
- ポルシェ好きの社長に声をかけてもらうために、ポルシェを購入する人が後を絶たなかったが、楚王細腰を好み宮中に餓人有りというようにローンを返済できず自己破産する人が後を絶たなくなった。
- 楚王細腰を好み宮中に餓人有りというから、目上の人の好みに合わせるのではなく、自分らしく輝く姿を評価してもらった方がいい。
春秋時代に、楚の王が細い腰の美女を好んだため、宮中の女性たちは痩せようとして食事を制限し、餓死する人が多く出たという話が元になっているんだよ。