「蹲鴟を悪鳥と為す」の意味(故事)
【ことわざ】
蹲鴟を悪鳥と為す
【読み方】
そんしをあくちょうとなす
【意味】
無学なものが見当はずれな発言をすること。
「蹲鴟」は、芋の別名。うずくまったフクロウに形が似ていることから親芋のことをいう。「蹲」は、うずくまる。「鴟」は、フクロウ。
おお、それはつまり、「知らない人が勘違いして間違ったことを言う」ってことやな。
無知な人は間違いをすることがあるんや。知識が大事やなってことやね。間違ったことを言わないように、ちゃんと学ぶ必要があるってことやな。
中国唐の詩人張九齢が、無学な友をからかい芋を送り、手紙で「蹲鴟を差し上げる」と書いた。友は蹲鴟を芋のことと思わず、うずくまったフクロウと思いお礼の手紙に「芋はいただいたが蹲鴟は届いていない。しかし、そんな悪鳥は見たくもない」と書いてきた。九齢はその手紙を客に見せ大笑いした。
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「蹲鴟を悪鳥と為す」の解説
カンタン!解説
「蹲鴟を悪鳥と為す」ということわざは、知識がない人が間違ったことを言ったり、誤解して物事を判断することを表すたとえ話なんだよ。
「蹲鴟」とは、元々は植物や芋の一種を指す言葉だけど、このことわざでは、それがうずくまっているふくろう(鴟)に形が似ているところから来ているんだ。「蹲」はうずくまること、「鴟」はふくろうを意味していて、ふくろうは昔から小動物を捕食することから一部で不吉な鳥や悪鳥とされることがあったんだ。
このことわざは、無知な人が物事の本質や事実を理解せずに判断し、間違った評価や発言をすることを皮肉っているんだ。つまり、何かを見て、それが本当に何なのかを理解せずに、見た目だけで判断してしまうことの間違いを指摘しているんだよ。知識がないまま話すと、誤解や間違った情報を広めてしまうことがあると警告しているんだね。
「蹲鴟を悪鳥と為す」の使い方
首相が「未曽有」を「みぞゆう」って読んでいたね。
この国の代表なのに情けないわよね。まさに蹲鴟を悪鳥と為すだわ。
笑い事じゃないよ。蹲鴟を悪鳥と為すような発言ばかりで情けなくて泣けてくるよ。
権謀術数にばかり長けて、国民に寄り添う政治や基本的学問知識が疎かになっているわよね。
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「蹲鴟を悪鳥と為す」の例文
- 夏はインフルエンザが流行らないなんて発言は蹲鴟を悪鳥と為すようなものだ。北半球が夏でも南半球は冬だから、インフルエンザ流行中の南半球の人が入国すれば夏の日本でも流行する。
- 無学なものは下手に発言しない方がいい。蹲鴟を悪鳥と為すように恥をかく。
- 「都会は学校がたくさんあって、受験機会が多くていいわね」というのは蹲鴟を悪鳥と為すような発言だ。レベルが高いほど学校ごとに試験傾向が異なるので、複数受験するとそれだけ負担増になることをわかっていない。
- 汚染物質を地中深くに密閉すれば大丈夫と専門家はいうが、永久性のある密閉容器は存在しないし、エベレストのように地面が隆起すれば地上に出てくるので、その発言は蹲鴟を悪鳥と為すのと同じだ。
- 少子化対策でお金をばらまく旨の発言をしているが、蹲鴟を悪鳥と為す如し愚かな発言だ。海外の人が日本の土地を買い漁り、日本人が自分の家を買うのも一苦労な状況で家族を持とうと思うだろうか。
つまり、知識がなくて勘違いをしてしまうことがあるよということなんだ。