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「小人閑居して不善をなす」の意味(語源由来・出典・英語)
【ことわざ】
小人閑居して不善をなす
【読み方】
しょうじんかんきょしてふぜんをなす
【意味】
器量の小さい人は暇でいると、つい、よくないことをする。
無為な時間があると、道徳的に低い人が不良行為に走りやすいってことを警告してるんや。人が有意義な活動や生産的なことに従事していない時の危険性を指摘してるんやね。
【語源・由来】
「小人」は、「君子」に対する語。教養や人徳のない人のことをいう。「閑居」は、することがなくて何もしないまま日を送ること。「不善」は、道徳上好ましくないこと。
【出典】
「大学」の「小人間居して不善を為せば、至らざる所なし」
【英語】
By doing nothing we learn to do ill.(何もしないでいると悪事をはたらくようになる)
声:音読さん
「小人閑居して不善をなす」の解説
「小人閑居して不善をなす」という言葉は、「礼記」大学に由来していて、品格が低い人間(小人)が暇を持て余すと、良くないことをしでかすという意味を持っているんだよ。この表現は、暇な時間を持つことが必ずしも良い結果につながるわけではなく、特に品性が低い人にとっては悪い行動につながることがあるという警告を含んでいるんだね。
たとえば、暇を持て余した人が悪戯や無益な行動に走ることが「小人閑居して不善をなす」の例と言えるよ。この言葉は、暇な時間をどのように使うかがその人の品性を反映するというメッセージを伝えているんだ。
「小人閑居して不善をなす」ということわざは、暇を持て余すことが必ずしも良いことではなく、特に道徳的に劣る人々にとっては、その時間が悪い行動につながる可能性があることを教えてくれているんだよ。適切な趣味や建設的な活動に暇を使うことの重要性を示唆しているんだね。
「小人閑居して不善をなす」の使い方
「小人閑居して不善をなす」の例文
- 若いころは、目標がないと小人閑居して不善をなすといって、有り余る体力と時間を悪いことに費やすようになるものである。
- 小人閑居して不善をなすというが、暇な人ほど、人の悪いところを探したり、悪口をいう。
- 友人はドイツに住んでいるが、失業手当が手厚いので小人閑居して不善をなすというけれど夫が働かないでつまらないことばかりしているとぼやいていた。
「小人閑居して不善をなす」の文学作品などの用例
ある識者は雇人に休暇を与うることを全く認めずして曰く、小人閑居して不善を為すという譬の如く、休みを与えらるるのは彼ら飢えた狼に肉を見せびらかすと同じことである。すべての悪所に突進して、日頃の鬱を散ずることであろう。(相馬愛蔵の私の小売商道より)
この表現は、暇や退屈がもたらす負の影響、特に道徳的に低い人が無為な時間を持つと不良行為に走りがちであることを示しているんだね。