「損して得取れ」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
損して得取れ
「得」=利益。
【読み方】
そんしてとくとれ
【意味】
目の前のちょっとした損をしても、あとでそれをもとにして大きな利益をとるようにしたほうがいいというたとえ。
目先の損にとらわれず、長期的な利益を考えることだよ。一時的に損をしても、将来もっと大きな得が得られることを期待するんだ。
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【語源由来】
目先の利益にばかりこだわっていてはいけないということ。
【類義語】
・損せぬ人に儲けなし
・負けるが勝ち
・損して利を見よ
【対義語】
・一文惜しみの百知らず
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「損して得取れ」の使い方
こんなに試食をたくさん出すよりも、売った方が儲けになるじゃないか。
健太くん、味見をしてもらうことによって、もっと売れるのよ!
タダで食べさせるなんて、もったいないと思うのに。
損して得取れということよ。
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「損して得取れ」の例文
- これ以上無理はせずに、今は黙って引き下がっておこう。損して得取れということだ。
- 駄菓子屋のおばあちゃんは、口ぐせのように「損して得取れ」と言って、よくおまけをしてくれる。ぼくは今ではすっかりリピーターだ。
- 今は原価を割っているけれど、大口の契約が取れたら確実に儲かるよ。損して得取れだ。
- 大きな利益を得る為に、今はこのままの価格で販売するんだ。損して得取れというだろう。
- 目玉商品は原価を割っているけれど、本当に売りたいのはこっちの商品だから、きっと大きな利益になるだろう。損して得取れというからね。
- 損して得取れというように、この安売りがきっと大きな儲けに繋がるんだよ。
「損して得取れ」を英語で言うと?
「損して得取れ」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
You must lose a fly to catch a trout.
- あなたはニジマスを手に入れるために毛針を失わなければならない。
Lose a dime and win a dollar.
- ダイムを失って、ドルを勝ち取れ。
Make the best of a bad bargain.
- 悪い契約を最大限に利用せよ。
A small gift brings often a great reward.
- 小さい贈り物はしばしば大きなお返しをもたらす。
Sometimes the best gain is to lose.
- 時には損をすることが最高の利益だ。
Don’t consider only immediate profits.
- 目先の利益だけを考えるな。
「損して得取れ」の文学作品などの用例
一個八十銭の西瓜で十銭の切身何個と胸算用して、柳吉がハラハラすると、種吉は「切身で釣って、丸口で儲けるんや。損して得とれや」と言った。そして「ああ、西瓜や、西瓜や、うまい西瓜の大安売りや!」と派手な呼び声を出した。(織田作之助の夫婦善哉より)