「頂門の一針」の意味(語源由来・類義語・英語訳)
【ことわざ】
頂門の一針
【読み方】
ちょうもんのいっしん
【意味】
人の急所を鋭く突いた厳しい戒めのこと。
頂門の一針って、本当に大事なことをズバッと教えてくれるような、そんな教訓や戒めのことを言うんやろな。ちゃんとそれを受け止めて、生かしていきたいもんやな。
【語源・由来】
出典は「蘇軾(そしょく)」です。蘇軾が批評した言葉に対し、王遵巌(おうじゅんげん)が「荀子(じゅんし)に対する急所を突いた厳しい批評である」と言ったという故事に基づいています。原文読み下し文には「異説高論の四字を以て立安す、まことに是れ荀卿頂門の一鍼なり」とあります。
【類義語】
・頂針(ちょうしん)
・頂門須く更に金槌を下すべし(ちょうもんすべからくさらにきんついをくだすべし)
・頂門の金椎(ちょうもんのきんつい)
・忠言逆耳(ちゅうげんぎゃくじ)
【英語訳】
・ The sting of a reproach is the truth of it.(非難されて痛いのはそれが真実だから)
・ His words touched me on a sore place.(彼の言葉はまさに頂門の一針だった。)
「頂門の一針」の解説
「頂門の一針」という言葉は、人の急所を突くことで強い影響を与える行為や言葉を表す表現なんだ。文字通りには、「頭の上に1本の針を刺す」という意味で、これは非常に痛みを伴う行為であり、その影響が大きいことを示している。
この言葉は、人が間違った行動をとっている時や注意が必要な状況で、その人の急所を突いて強く戒めるために使われる。たとえば、的確なアドバイスや厳しい批評、深い教訓などが「頂門の一針」となり得る。これは、その人にとって非常に重要で影響力のあることを指摘し、考え方や行動を変えさせるきっかけを提供することを意味しているんだ。
この表現は、時には痛みを伴うことがあるけれど、結果的にはその人のためになるという点を強調している。つまり、直接的で強い方法で注意を促すことが、相手の成長や改善につながることを示唆しているんだ。ただし、このような方法での指摘やアドバイスは、適切なタイミングや方法で行われる必要があることも重要だよ。
「頂門の一針」の使い方
「頂門の一針」の例文
- 気がつかなかったというか、頂門の一針だったな。全くその通りだったから何も言えなかった。
- 今日の会議では驚きました。後輩とはいえ、よく物事を観察していると思いました。彼のいうのはまさに頂門の一針、急所でしたね。
- 素直にアドバイスを聞けばいいのだけれど、あまりにも本質を突かれて頂門の一針となると、そうなれない自分が情けなくなります。
- 貴方は頂門の一針と思っているでしょう。でもそれをいってくれる人がいるうちが花ですよ。
まとめ
人に厳しいアドバイスをすることは簡単なことではありません。特に戒めることになると、臆病になってしまいますし、結果的に憎まれることになる可能性もあります。その様なリスクを考えても戒めてくれる人こそ本当の友人かもしれません。
これは、まさに要点を突くような効果的で印象深いアドバイスや警告を指しているよ。