「泣いて馬謖を斬る」の意味(出典・故事・類義語・英語訳)
【ことわざ】
泣いて馬謖を斬る
【読み方】
ないてばしょくをきる
【意味】
ルールを守るためには、たとえ肉親や親しい人であろうと己の情を捨て、切り捨てないといけないという意味である。
諸葛亮が信頼する部下を処刑した話から来てるんやね。これは、愛する者や信頼する者であっても、ルールや法を破ったら厳しく対処することの重要性を教えてくれる言葉や。公正さを保つためには、時に厳しい決断が必要やってことやな。大切な教えを含んでる言葉やね。
【出典】
『三国志』の蜀書・董劉馬陳董呂伝に記されてある逸話が語源。
【故事】
中国の三国時代を書き連ねた歴史書『三国志』(さんごくし)の蜀書・董劉馬陳董呂伝に記されてある逸話が語源とされている。蜀の軍師・諸葛亮(しょかつりょう)は、親友・馬良(ばりょう)の弟であり愛弟子でもある武将・馬謖(ばしょく)が街亭の戦いで諸葛亮の命令に背いたために大敗に終わったことから、責任を取り涙ながらに馬謖を斬罪したと言われている。
【類義語】
・涙を揮いて馬謖を斬る
【英語訳】
・To make a costly sacrifice in the course of justice.
「泣いて馬謖を斬る」の解説
「泣いて馬謖を斬る」という言葉は、中国三国時代の蜀の諸葛孔明が、自分が日ごろから重用していた馬謖を泣く泣く処刑した故事に基づいているんだよ。
諸葛孔明は馬謖を非常に信頼し、重要な地位に置いていた。しかし、馬謖が軍の命令に従わず、その結果として魏に大敗したため、孔明は規律を保つために彼を斬罪に処したんだね。この出来事は「蜀志」馬謖伝に記されているよ。
このことわざは、規律や原則を守るためには、たとえ愛する者や重要な人物であっても、違反した場合は厳しく処罰する必要があるという教えを伝えているんだ。つまり、個人的な感情を抑えて、公正さや正義を守ることの大切さを示しているんだね。
「泣いて馬謖を斬る」という言葉は、正しいことを行うためには厳しい決断が必要であること、そしてその決断が個人的な感情によって影響を受けるべきではないということを教えているんだよ。
「泣いて馬謖を斬る」の使い方
「泣いて馬謖を斬る」の例文
- 泣いて馬謖を斬る思いをするぐらいなら、自社で親族は雇わない方が良い。
- 責任者である父には、泣いて馬謖を斬る他に道がなかった。
- 可愛がっていた部下を規律のためとはいえ、泣いて馬謖を斬るなんて胸が痛い。
- たとえ泣いて馬謖を斬る思いをしようとも、この選択が間違っているとは思わない。
たとえ愛する者や信頼する者であっても、規律や法を守るためには厳しく処分する必要があるということを表しているんだよ。