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出典:三国志(さんごくし)の故事ことわざ一覧

『三国志』は、中国の後漢末期から三国時代(180年頃 – 280年頃)の興亡史を述べた歴史書で、著者は西晋の陳寿(233年 – 297年)です。

この時代には蜀・魏・呉の三国が争覇しました。この史書は65巻からなり、魏志30巻、蜀志15巻、呉志20巻を包含します。

特に魏志には本紀が存在し、他の部分に志や表はありません。陳寿の作品は魏を正統としており、そのため後世で蜀を正統とする考えがある一部の人々からは批判の対象となりました。

しかし、資料の批判が厳密で、三国への記述が公平であることから、正史の中でも高く評価されています。

南朝宋の裴松之は、『三国志』に詳細な注を追加しました。彼の注は多くの散逸した書籍を含んでおり、陳寿の原文と比較することで、その資料批判の厳格さが明確になります。

また、魏志巻30には「東夷伝」が含まれ、日本に関する最古の記録「倭人伝」が存在します。

一方、『三国志演義』は明代に成立した歴史小説で、陳寿の『三国志』を元にしています。歴史書と小説としての『三国志』の主要な違いは、歴史書が魏を正統とするのに対して、小説では蜀漢を正統としています。

『演義』は、歴史上の事実を基にしながらも、蜀漢や諸葛亮の知恵、関羽の義を強調して描かれています。

このように、『三国志』は歴史書としての価値を持ちつつ、後の時代には小説や説話としても広く受け入れられ、その世界は日本を含む多くの国々で愛されてきました。