【ことわざ】
万事休す
【読み方】
ばんじきゅうす
【意味】
すべてはもう終わりだということ。さらに、手の施しようがないという意味。「万事」はあらゆること、「休す」は終わるという意味。
【語源・由来】
「宋史」の「荊南高氏世家」にある故事。荊南を継いだ王子の保勛は甘やかされて育ったので、怒られても、にらんでも、にこりと笑う保勛に、荊南の人々が「万事休すだ」と言ったことから。王が保勛を溺愛し、それを見た人々が「万事休すだ」と嘆いたという説もある。その後、保勛が四代目当主になってから政治は乱れ、人々の予想通りに、国は滅びた。
【類義語】
・刀折れ矢尽きる
・事ここに至る
・万策尽きる
・弓折れ矢尽きる
【対義語】
ー
【英語訳】
To be at (or come to) the end of one’s rope.
There is nothing more that can be done.
「万事休す」の使い方

ともこちゃん。万事休すだよ。どうすればいいんだ。

健太くん、どうしたの?

僕が、前に言っていた可愛い後輩に書いたラブレターを落としちゃったよ・・・。

ああ。それは大変。明日には校内掲示板に貼られているかもしれないわね。って言っている間にも探さないと!
「万事休す」の例文
- この状況を社長に報告しようにも、監視を四人もつけられてしまい、もはやどうすることもできなくて、万事休すかに見えたところに彼がやってきた。
- まさに進退窮まるとは、このことで、 追手がこの部屋にふたりのいることを知っているとすれば、万事休すだ。
- あの男の武器が、手に握られている刀一本であることを祈ったが、 もし新たな武器が、懐から出てきたら、万事休すだ。
- 大雪でバスも電車も運休してしまったので、タクシーがつかまらないと、万事休す、会議に間に合わない。
- 犯人が犯行を行う前に、僕が部屋の扉を開けてしまったので、犯行現場にいる姿を目撃されて、犯人にしてみれば万事休すと思っただろうし、ひょっとすると、僕は口封じに殺されるかもしれないから、僕も万事休すなのか。