「汨羅の鬼」の意味(故事)
【ことわざ】
汨羅の鬼
【読み方】
べきらのおに
【意味】
溺死した人。
「汨羅」は、中国湖南省北東部を西流し、湘江に注ぐ川。「鬼」は、霊魂。
ほほう、そういうことかいな。屈原さんが自分の国のために川に身を投げた話から来てるんやね。
それで、「汨羅の鬼」というと、水で亡くなった人のことを言うんやな。歴史の出来事が、今の言葉に生きてるってわけや。なかなか深い話やで。
楚の詩人屈原が、自分の忠誠が認められず讒言のために王の怒りを買い、石を抱いて汨羅に身を投じて死んだ故事から。
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「汨羅の鬼」の解説
カンタン!解説
「汨羅の鬼」という言葉は、中国の有名な詩人である屈原が、自分の国の未来を悲観して汨羅江に身を投げた話に由来しているんだ。屈原はとても愛国心が強く、国の行く末を案じて自ら命を絶ったのだけれど、その場所が汨羅江だったため、この言葉が生まれたんだよ。
その後、この言葉は「汨羅の鬼」として、屈原の霊を指すようになり、さらに広くは水死した人や溺死者を指す言葉として使われるようになったんだ。
このことわざや故事は、屈原の悲劇的な物語を通じて、彼の強い愛国心と悲しい運命を思い出させるものでもあるんだね。
「汨羅の鬼」の使い方
ちょっと、聞いた?昨日の夜、川で溺れた人がいるんだって。
本当に?誰が?
転校生だって。悲しいよね。汨羅の鬼になるなんて。
あの川は、昔から汨羅の鬼が多いんだよね。気をつけないとだめだね。
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「汨羅の鬼」の例文
- 彼は汨羅の鬼になったと言われているが、実際には川での事故死だった。
- 毎年端午の節句には、汨羅の鬼を鎮めるために粽を川に流す風習がある。
- 伝説によると、汨羅の鬼は夜な夜な川辺をさまようと言われている。
- 汨羅の鬼の話を聞いて以来、彼女は川へ行くのが怖くなった。
- 屈原の悲劇を偲び、詩人たちは汨羅の鬼に捧げる詩を詠むことがよくある。
この表現は、屈原の霊を指すことから、一般に水死した人や溺死者を指す言葉として使われるようになったんだよ。