「豚に念仏猫に経」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
豚に念仏猫に経
【読み方】
ぶたにねんぶつねこにきょう
【意味】
人の意見や忠告を聞き流すだけで、少しも聞き入れようとしないことのたとえ。また、高尚な話を聞いても一向に理解できないことのたとえ。
豚や猫にとっては念仏や経文が全く響かへんのと同じで、人間でも理解できないことには何を言っても無駄やってことや。教える側も、相手が理解できるかどうかを考えるのが大事やね。
【語源・由来】
豚に念仏を唱えても、猫に経を聞かせてもむだであることから。
【類義語】
・犬に小判
・犬に念仏
・猫に経
・犬に論語
・兎に祭文
・牛に経文
・牛に麝香
・牛に説法馬に銭
・牛に対して琴を弾ず
・馬に経文
・馬の耳に風
・馬の耳に念仏
・馬の目に銭
・蛙の面に水
・猫に石仏
・猫に胡桃をあずける
・猫に小判
・馬耳東風
・豚に真珠
「豚に念仏猫に経」の解説
「豚に念仏猫に経」ということわざは、たとえ価値のある教えや情報を与えても、それを理解や評価する能力がない人や動物には何の意味も持たない、という状況を表しているんだよ。ここでいう「念仏」は仏教の教えを唱えること、「経」は仏教の経典を指していて、豚や猫にはこれらの教えの価値が全く理解できないという意味だね。
このことわざは、何かを教えるときには相手の理解度や興味、受け入れる能力を考慮する必要があると教えてくれるよ。たとえば、専門的な話や複雑な理論を全く異なる分野の人に説明する場合、彼らにとっては理解しがたいかもしれないから、話の内容や方法を適切に調整することが大切だということを示しているんだ。
「豚に念仏猫に経」の使い方
「豚に念仏猫に経」の例文
- 家族総出でいかに東京での暮らしが大変か説得したが、兄は聞く耳を持たなかった。豚に念仏猫に経だ。
- 豚に念仏猫に経だからといって、彼に何かを教えるのを皆が諦めてしまえば、もう彼の成長を見込めなくなってしまうだろう。
- いくら菜食の素晴らしさを語ったところで、それに興味の無い人にとっては何も響かないよ。豚に念仏猫に経というものだ。
- 豚に念仏猫に経とはいえ、熱心にその商品の素晴らしさを語り続ければ、きっと彼らは分かってくれるだろう。そうして営業をしていくのだよ。
豚に念仏を唱えたり、猫に経文を読んだりしても、彼らにはその価値が伝わらないという例えだね。