【ことわざ】
怒髪天を衝く
【読み方】
どはつてんをつく
【意味】
怒ったために頭髪が逆立って、かぶった冠を突き上げるという意味で、尋常ではない、すさまじい怒りの形相のこと。
【語源・由来】
漢(かん)の国の王の劉邦(りゅうほう)と天下を争った楚(そ)の国の王の項羽(こうう)は、会見の時に項羽(こうう)の軍師の范増(はんぞう)の指示に従って、剣の舞(けんのまい)にかこつけて劉邦(りゅうほう)を殺そうとした。それを知った劉邦(りゅうほう)の家臣の樊かい(はんかい)が髪をさか立てて、怒り(いかり)の顔つきで目をらんらんとかがやかせ、項羽(こうう)をにらみつけていたので、劉邦(りゅうほう)は殺されずに助かったということから、この語ができた。
【類義語】
・怒髪冠を衝く
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「怒髪天を衝く」の使い方
昨日、授業中に学校から抜け出そうとしていたら、担任の先生に見つかって、怒髪天を衝く勢いで先生が校舎内から走ってきたんだ。
そりゃあ、追いかけるわよね。それで捕まったの?
あんな形相で追いかけられたら、怖すぎてたまったもんじゃないから逃げたよー。でも翌日、怒髪天を衝かんばかりにこってり怒られたけどね。
こんな生徒を持った先生がかわいそうだわ。
「怒髪天を衝く」の例文
- 健太くんのテストの結果を見たお母さんは、怒髪天を衝く形相になった。
- 健太くんの蹴ったボールがお母さんの花壇を滅茶苦茶にしてしまったので、お母さんは怒髪天を衝いた。
- 健太くんの手紙に怒髪天を衝いた私は、すぐに健太くんに電話を掛けて抗議した。
- 飼い犬のジョンは、私が怒髪天を衝いても、それでも僕が好きでしょ?と言う顔をするから憎らしい。