【ことわざ】
芸は身の仇
【読み方】
げいはみのあだ
【意味】
覚えた芸があるために、かえって身をあやまることがあるということ。
【語源・由来】
「芸」とは花柳界(かりゅうかい)などの遊びの芸のことを指し、その芸に秀(ひい)でているために本業を忘れて身を滅ぼすことがあることを戒めたもの。
【類義語】
粋は身を食う(すいはみをくう)
【対義語】
芸は身を助く(げいはみをたすく)
【英語訳】
Playing the dandy ruins a man. という一例があります。
「芸は身の仇」の使い方

何か良いことでもあったの?

オンライン対戦ゲームで優勝したんだ。

凄いわね。でも、芸は身の仇ともいうからほどほどにしてたほうがいいと思うわ。

芸が身を助けることもあると聞いたよ。
「芸は身の仇」の例文
- 若い頃から得意な小説を書くことだけに集中していたから、芸は身の仇となって今では無職で毎日の生活に苦労しています。
- 会社の本業をないがしろしてサイドビジネスを重視してきた結果、芸は身の仇でついに倒産してしまいました。
- 今になって芸は身の仇と気がついてももう手遅れです。
- 芸は身の仇といっても頼まれれば断り切れないのがつらいところです。
まとめ
いまはタレントなどといいますが、芸能人という言葉がありました。芸能とは、映画、音楽、演劇などの大衆的な演芸という意味があります。前回の東京オリンピックの時代には、テレビなどの普及が始まったばかりで映画や劇場で芸能人が活躍していましたが、テレビの発達により芸能人がより身近になってきました。身近になりすぎて仲間内だけのクイズ番組や出来事などを面白おかしく紹介する番組などが多くあり、芸というものがあまり感じられなくなったのは残念です。芸は身の仇といえるような人が少なくなるのも時代の流れなのでしょう。