【ことわざ】
五臓六腑に沁みわたる
【読み方】
ごぞうろっぷにしみわたる
【意味】
五臓六腑にしみわたるとは、腹の底まで沁みとおること。
【語源・由来】
五臓六腑とは、伝統中国医学(漢方)においていう五つの内臓と六つのはらわたのこと。
五臓は心臓、肝臓、肺臓、脾臓、腎臓。
六腑は大腸、小腸、胃、胆、膀胱、三焦。
六腑にある三焦は、上中下の三つに分かれ、上焦は横隔膜より上部、中焦は上腹部、下焦はへそより下部にあり、呼吸・消化・排泄をつかさどる器官といわれた。
【英語訳】
sink deep into one’s heart
【スポンサーリンク】
「五臓六腑に沁みわたる」の使い方

ああ。この水はすごくおいしいね。五臓六腑に沁みわたるよ。

そうね。がんばって朝早くから山を登った甲斐があったわね。こんなにおいしい水が飲めるなんて思わなかったわ。

登って疲れているからだけじゃないんだろうね。この源流の水はとてもすがすがしい。このあたりの空気もまた、すがすがしいね。

そうね。すがすがしくて、神々しい。水を飲んだ瞬間から、体の細胞すべてが生まれ変わっている気分だわ。
「五臓六腑に沁みわたる」の例文
- たしかに、五臓六腑に沁みわたる、栄養と美味をきわめた酒の味である。
- 全身がばらばらになってしまいそうな痛みが五臓六腑に沁みわたったかと思うと、またもや眼の前が暗くなった。
- 味気ない非常食ばかりが続いていたので、そのあたたかなおにぎりは五臓六腑に沁みわたるように美味で涙がこぼれた。
- 久しぶりに日本に帰ってきて、熱々の卵かけご飯をかっこみ大根汁をすすると、醤油やダシの旨味が五臓六腑に沁みわたった。
- 今日の管弦楽の演奏は、五臓六腑に沁みわたるもので、目を閉じると今でも音楽が聞こえてきそうなくらい、とても心地よかった。