【ことわざ】
張り子の虎
【読み方】
はりこのとら
【意味】
見かけだけは強そうだが、実は弱い人。虚勢を張る人。首を振る癖のある人。
【語源・由来】
「張り子」とは、物の形を木型で作り、それに紙を重ねてはり、糊がかわいてから、木型を抜き去ったもの。また,木・竹などで芯を組み、上から幾重にも紙を張って作ったもの。張り子の虎というのは、よく首が振り動く仕組みのおもちゃであることから、首を振る癖がある人や、ただ頷くだけの人のたとえ。また、紙で出来ていて中が空洞のおもちゃであることから、見掛け倒しの人をあざけっていう。
【英語訳】
a paper tiger
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「張り子の虎」の使い方
もう、いつもあいつには腹が立つなあ。
健太くん、どうしたの?そんなに怒っていたら体に良くないわよ。
友達に、自分勝手な奴がいるんだけど、あいつは、親の威光を笠に着た張り子の虎でしかないのに、だれも逆らえない。
ああ、市長の息子ね。あのドラ息子のせいで、次の選挙は危ういって話よ。もうしばらくの我慢よ。
「張り子の虎」の例文
- 今日の対戦相手は、身長が大きくて筋骨隆々な男だけど、あいつは張り子の虎、恐るるに足らずと自分に言い聞かせた。
- あの人は、部長の前ではいつも張り子の虎のように、部長に肯定してばかりで自分の意思がない。
- 新しく転校してきた子は、身長が大きくてバスケットボールに向いていると思い、早速、誘ったが張り子の虎でしかなく、すごく運動音痴だった。
- おじいちゃんは、いつも私の話を張り子の虎のようにうなずきながら聞いてくれるから、一緒にいて居心地がいい。
- あの人は、屈強そうに見えるけれど、張り子の虎で、相手に強いと誤解させておいて、陰では弱い人を守っている心優しい人なのよ。