「醯鶏甕裏の天」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
醯鶏甕裏の天
【読み方】
けいけいおうりのてん
【意味】
世間知らずで見識が狭い小人物のことをいう。
実際は広い世界があるのに、それを知らずに生きてる人のことを言うんやな。これは、「もっと広い視野を持とうや」って教えてくれる言葉やね。
【語源・由来】
甕の底にすむ小虫が、甕の中だけを世界と考えて外界を知らないことから。
【出典】
「荘子」
「醯鶏甕裏の天」の解説
「醯鶏甕裏の天」という言葉はね、自分が知っている範囲や経験が実はすごく狭くて、広い世界や他の知識・経験を知らないことを表している言葉だよ。
この言葉の背景には、孔子と老子の話があるんだ。孔子は古代中国の偉大な思想家で、彼はある時、老子というもう一人の偉大な思想家に会いに行ったんだ。その会話の中で、孔子は自分の知識や視野の狭さを気づかされ、自分のことを「醯鶏」と呼ぶ小さい鳥に例えたんだよ。そして、その小さい鳥が大きな甕(かめ)の中にいて、その中だけが世界全てだと思っているように、自分も実は広い世界を知らないと感じたんだ。
だから、この言葉は、自分が知っていることや経験していることだけが全てだと考えているけど、実はその範囲がとても狭いということを表しているんだ。例えるなら、小さな箱の中にいる虫が、その箱だけが全ての世界だと信じているようなものだよ。この言葉を使って、人々にもっと広い視野を持つことの大切さや、知らないことがまだたくさんあるということを伝えることができるんだ。
「醯鶏甕裏の天」の使い方
「醯鶏甕裏の天」の例文
- 世界に出て醯鶏甕裏の天だったと気付く。上には上がいるものだ。
- 醯鶏甕裏の天だと知り、片田舎で天狗になっていた自分を恥じる。
- この狭い世界で一番になって満足ならそれでもいいが、醯鶏甕裏の天になりたくないならもっと努力しろ。
- 宇宙飛行士の話を聞き、自分は醯鶏甕裏の天だ。宇宙規模の広い視野を持たねばならないと思う。
- 健太くんのような醯鶏甕裏の天で世間知らずな人間は、都会に出たらすぐにだまされる。
これは、狭い視野で物事を見て、大きな世界や多様性を知らない人を指す言葉なんだ。