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「狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず」の意味(語源由来・出典・故事・類義語)
【ことわざ】
狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず
【読み方】
こきゅうやぶるといえどもおぎなうにこうくのかわをもってすべからず
【意味】
立派な人とつまらない人を同等に用いてはいけない。
贅沢品が少し壊れても、100均の品で直そうとするのと同じか。大切な人やものには、相応の扱いをせんとあかんってことやね。
【語源・由来】
立派な狐の皮衣は、古くなり破れてもつまらない犬の毛皮で繕うわけにはいかない意から。
【出典】
「史記」
【故事】
中国の戦国時代、斉の威王に仕えていた淳于髠が宰相の鄒忌子に進言した言葉。忌子はすぐその意を悟り「任用するに当たっては、君子を選んで用い、小人をその中にまじえないようにしよう」と答えたという故事から。
【類義語】
・狐白を以て犬羊を補い身其の炭に塗る
「狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず」の解説
「狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず」というのは、大切なものとそうでないものを一緒くたに扱ってはいけない、っていう教えからきているんだよ。例えばね、すごく高級で立派な狐の毛皮のコートがあったとして、それがちょっと古くなってボロボロになったとしても、その直しに安っぽい黄色い犬の皮を使ってはいけない、っていう意味なんだよ。
「狐裘」ってのは、狐のももっとも白くて柔らかい部分の毛皮で作られた、とっても価値のあるコートのこと。「黄狗」っていうのは、ただの黄色い犬のこと。この言葉を使うと、大事なものとそうでないものの違いを理解して、大切に扱うことの大事さを伝えたいんだよ。
「狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず」の使い方
「狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからず」の例文
- 狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからずというから、成果で待遇に差をつける。
- 学力別にクラス分けすることで、狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからずを実践する。
- 優秀な人間を褒め称え、そうでないものと明らかな差をつける。狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからずといい同等ではいけないそうだ。
- 狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからずというから、生徒を平等に扱う公立の学校は私立に永遠にかなわない。
- 才能ある人はどんどん出世させるが、つまらない人間は社長の息子であろうが出世させず狐裘弊ると雖も補うに黄狗の皮を以てすべからずを守る。
これは、高い価値を持つ人やものを、低い価値のものと同じように扱うべきではないと教えてくれる言葉だよ。